えだは

モー神通信のTKです。ほんばんは。

握手会での発言の取扱いに関して

仕事でインタビュー記事を書くこともあるのですが、たまにタレント本人の発言をそのまま載せても、それに赤が入る(=事務所からのチェックで修正される)事があります。修正の手間が増えて面倒ではありますが、私はこれを不快と思ったことはありません。芸能人にとってタレントイメージは商材そのもので、それは事務所との協議の上で作り上げられるものだからです。マネジメントする側は時にタレント本人の不用意な発言からも、そのタレントを守らなければなりません。


普段そういう世界にいるせいか、やはりタレントの発言が半公的な場で発せられる「握手会での発言」というものの公共の場での取り扱いには悩ましいものを感じてしまいます。




今回とあるファンの方がツイートした鈴木香音ちゃんとの握手会での会話内容がまとめサイトなどで断片的に広がり、それを受けて誤解された部分を払拭するためエンタメアライブさんでも全容がまとめられていました。
モーニング娘。鈴木香音は「果物モノマネ」を本当はやりたくない? ファンとの会話詳細まとめ



ただここでも、「本人が面白いと思ってないものをスタッフにやらされた」とも読める部分があります。私はこれはファンに漏らすべきではなかった内容だと思っています。事務所から番組スタッフに渡されたタレントの資料に「モノマネが得意」などと記載されていた可能性は高く、番組側としては「だったら見せ場を作ってあげよう」という姿勢だった可能性もあります。それをよそで「やりたくなかった。面白くない」などと漏らされては立つ瀬がないでしょう。少なくとも良い気持ちにはならないはずです。


気心の知れたファンだからこそ語ってくれた部分ではありますが、やはり本人のイメージを守るためにはこれは取り扱いが難しい案件だと思っています。おそらく、もしこれが雑誌などのインタビュー記事であればこの部分は赤が入って削除されたことでしょう。と言うか、普通の職業インタビュアーならこういった内容は最初から載せようとは思わない。「スタッフや番組への文句を裏で漏らすタレント」というのはかなりイメージが悪いですし、広義の意味ではインタビュアーやメディア側も タレントのイメージを守る方の立場ですから。




ファンに語っていい範囲の線引きは、まだ10代でもある彼女達にとっても難しい問題なのでしょう。 大金を出して何度も熱心に握手会に通ってくれるファンに対して誠実であろうとすればなおさらです。この誰でもネット配信できる時代に一度口にした発言の拡散を防ぐ事は実質不可能なので、究極的には彼女たちがその線引きスキルをレベルアップさせるしかありません。ただ一方で彼女達の言葉を受け取るファンの側にももう少し慎重さが求められる気がしています。もしあなたがインタビュアー気分でメンバーに質問しそれをネットでレポするならば、その時 メンバーのイメージを守れるのはあなたしかいません。その事は忘れないでいて欲しいと思います。



ちなみにそのあたりファンへの線引きを守り、さらに「事務所や番組に逆らったり批判したりしたという言質は取られない絶妙な範囲で、公的な場所で自分の真意を伝える」スキルに関してはやはり道重さんは群を抜いていると思います。