えだは

モー神通信のTKです。ほんばんは。

さゆ丼顛末まとめ

■新商品発表会
昨年の11月27日、吉野家が新商品「焼き鳥つくね丼」を発売するにあたって記者発表会が行われ、スギちゃんと道重さんが出演、新商品をアピールすることとなりました(マイナビニュース)。ワイドショーなんかでそこそこ旬のタレントが一言コメントを述べるというよく見かける宣伝仕事で、各メディア的にはどちらかと言えばスギちゃんの比重が高かったように思います。そう、この時点ではそれはよくある単発仕事の一つでしかなかったのです。



■ネットで盛り上がり
この発表会を受けて、お祭り好き体質のモーヲタがこの話題に食いつき始めます。【俺さゆのこと好きすぎてどうしたらいいかわかんねえ】というヲタの間で有名だった吉野家エピソードと現実が交差したこともその勢いに拍車をかけました。やがて発売日に焼き鳥つくね丼を食べに行こうという動きがTwitter上で広がっていきます。
togetterまとめ


さらに石田さんなどがblogで焼き鳥つくね丼を食べたことをアピールしたこともあって、モーヲタたちはこぞって焼き鳥つくね丼を食し、その感想をつぶやき合うことになるのでした。こうした流れの中で「さゆ丼」という名称は自然に広がり、ファンの間で浸透していきます。発売日を過ぎても一過性のお祭りとして収束することはなく、むしろ「さゆ丼食べて来たー」とヲタがつぶやくことが日常化。ハロプロのコンサートの後、会場近辺の吉野家にヲタがこぞって訪れ、さゆ丼が売り切れになるというオモシロ事態なんかも起きました。



■1日店長イベント開催
やがてこうした盛り上がりは吉野家スタッフの目に留まることとなり、Twitter吉野家公式アカウントなどでも話題として取り上げられるようになります。そこから各店舗に通達されて「さゆ丼」の名称が半ば公式となり、そしてついに道重さんを起用したイベントの開催が決定したのです。


道重さゆみ 吉野家で“さゆ丼”提供「働きぶり100点 可愛さ120点スポニチ

「(“さゆ丼”は)ファンの方々から広まったもの。すべてファンの方々のおかげ」 (BARKS)




■本人によるコメント
そして先日の『ヤングタウン土曜日』、『今夜もうさちゃんピース』などのラジオ番組で、道重さん本人の口からこの仕事に関しての感想を聞く機会が得られました。


●『ヤングタウン土曜日』
モーニング娘。のファンの方がその焼き鳥つくね丼を「さゆ丼」と名付けて、そっからファンの人がすごい食べるんですよ。コンサート会場の隣に吉野家があるとそこの焼き鳥つくね丼が売り切れたりしたらしくて。そういうファンの方の影響力で吉野家さんから話が来たみたいな。

へー! それでCMみたいなもんが来たわけか。

CMじゃないんですけど。ハイ、お仕事が。ファンの方のおかげなんです。

すごいことやな、ソレ



●『今夜もうさちゃんピース
そうなんですよ。吉野家さんの一日店長をやらせてもらって。去年の11月ぐらいに焼き鳥つくね丼の試食会があるからってそれにスギちゃんと一緒に行って、「美味しいから食べてみてくださいね」みたいなことを言ったら、モーニング娘。のファンの方がそれをさゆ丼って名付けてくれて、すっごい愛してくれたと言うか、いっぱい食べてくれて。大阪かな? どっかのコンサート会場の横に吉野家さんがあって。そこの吉野家さんがコンサートの日、さゆ丼が売り切れたらしくて。吉野家で売り切れるって相当なことらしくて(笑)。だからそれで『ありがとうございます』みたいな感じで言って下さって、『また何かお仕事できるといいですね』っていう感じで今回の一日店長っていう仕事があったんですけど。だからもう、ファンの人が私に仕事を与えてくれたようなもんなんですよね(笑) そこでいっぱい食べてくれたりとか。『さゆ丼』っていうのをネットとかで…なんかTwitterか何かですごい盛り上がってたみたいで。なんか握手会でも『さゆ丼食べて来るねー』みたいな。『さゆ丼ってなに?』って思ってたんですけど、ま私もネットをよくやる方なので「さゆ丼」って調べたらすぎ出て来て。あ、みんなそんな風に呼んでくれてるんだぁってことで。



「こんなに良いファンがついてるんですよ!」とでも言わんばかりに、さんま師匠に報告する道重さんの口調が誇らしげで、聞いているこちらまで嬉しくなりました。巷ではアイドルが生み出す「物語」についてよく語られたりしていますが、それで言えば、アイドルファンをやっていて今回のさゆ丼顛末記みたいに楽しい物語もなかなかないですよね。『Help Me!!』オリコン1位への流れも美しい物語でしたけど、あちらは内容がシリアス過ぎて切迫感や結果に対する不安感も半端ではありませんでした(もちろん、その分目標達成した時の喜びは大きいものでしたが)。その点、このさゆ丼騒動はファン発信で、純粋に楽しみながら自然に展開していったものですからね。それがメンバーの仕事にまでつながって、メンバー自信も喜んでくれているという。ついでに吉野家さんも儲かって、関係者全員がハッピーな物語ですよ。


ここで見られたネットコミニュケーションとの親和性やグループへの高い忠誠心、ファンの間での連帯感といったファンシーンの特性も、私がモーニング娘。を好きな理由の一つであることは間違いないですね。




実際こういうのが一番好きです。
メンバーに無理やり負荷をかけなくてもファンが楽しめる物語はいくらでも生まれて来るよね。