えだは

モー神通信のTKです。ほんばんは。

ユン・ソナ論難

http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/942945.html

要約すると芸能人として日本でも活動中のユン・ソナが、韓国で「日本活動中に日本の歪曲された歴史教育に腹を立てた」と語ったという記事。以前BoA伊藤博文を暗殺した安重根の記念館に多額の寄付をしていた時もそうだけど、一部ネットでは「日本で稼いでるクセに反日か」という非難が(局地的に)上がっています。


しかし私は彼女たちが必ずしも反日思想なのではないのではないかとも思うのです。それはこうした芸事の世界の人には政治的な偏りとは無縁であって欲しいという甘い私の願望も込みなんだけど。




韓国の報道においてまず一つ思考に入れておかねばならないのは
実際にはそんな発言をしていない
という可能性です。先日もヨーコ・カワシマ関連の記事で


「ダニエル・バレンブラット氏は、『Ms.ヨーコの顔を見ただけで、彼女がウソをついていると分かる』『この本は、表紙から最終行までウソだ』と語った。」


という聯合ニュースの記事の後にバレンブラッド氏本人から


「こんなことは、記者にも誰にも、絶対に言ってません。こんなヒドい捏造引用は今まで見たことがありません」


なんてツッコまれてた問題があったけど、このような「こう言って欲しい」→「言ったんじゃないかな」→「言いました」という、願望が事実に変換される捏造記事が韓国では結構な頻度で発生してます(大体年に5回ぐらい?)。それを考慮すれば、この記事を信用していいのかというのがまず悩ましい。



それともう一つ。本当にこのような発言をしていたとして、日本での活動でデメリットこそあれなんのメリットもないことはどんな馬鹿が考えてもすぐわかるのに、あえてこういう発言をしているということを考慮せねばなりません。すなわち「日本で活動してるのに」なのではなく、「日本で活動しているからこそ」という可能性です。かの国のように反日感情が強く、さらに同調圧力が強い地域では、日本で芸能活動を行っている限りは社会から排斥されないためにはこうした発言によって自身の立場を弁明しておかねばならないのではないかということです。かの国のマスコミ論調・姿勢を俯瞰してみても、少なくともこうした発言で「よくぞ言った」と溜飲を下げたがる一定のニーズがかの国の国民に広くあることはおおよそ間違いがないでしょう。


こうした事例に対し、例えば一部の嫌韓厨を例に挙げて相対化し、日韓双方の敵愾心があたかも同程度であるかのように見せかけようとする文章をたまに見かけます。しかしこの例を見ているとやはりそこに等号は成立しないのだと理解できます。もし仮に日本がかの国と同レベルなのだとしたら、私達は韓国のライブから帰国したごっちんの口から韓国人の悪口を聴かねばならない。しかし実際にそんなことは起こらないし、仮にそんなことが起これば「よくぞ言った」どころか正気を疑われ、差別だと糾弾されているでしょう。逆の立場では起こりえないことなのです。
隣国の悪口を言わねば排斥される社会と
隣国の悪口を言うと非難される社会
この二つが同質なわけはありませんね。


こういった点で、
好きな女の子の口から唐突に他国の悪口を聞かなくても済むという点で、この国に生まれて良かったなという気持ちを新たにした次第なのであります。