えだは

モー神通信のTKです。ほんばんは。

『DESTINY』の最終回

いろいろ言われてるが、例えば『スーパーロボット大戦』に自分が見たことないアニメ作品が混じっているとして、ゲーム中に紹介される断片的なエピソードやセリフの羅列からでも本編の雰囲気や流れを読み取り、脳内に再構築できるのがオタクというサガである。それはジャパニーズオタクが持つ極めて卓越した能力だといえよう。それを鑑みれば、消化すべき内容が時間枠に対してあまりに多すぎる今回のような場合、一つ一つは説明不足でやや唐突でも、あのように割り切ってテンポ良く消化するのはおそらくは正解であろう。数年もすればほどよく脳内補完され名作に思えてくるものであるし、前述の『スパロボ』などのゲームを始めとした各種メディアがその補完の手助けをしてくれる。その補完作業自体がオタクにとっては娯楽であるし、またこのような修復能が働くからこそガンダムというタイトルがこうまで続いてきたのだという言い方もできる。


まぁ、アスラン(旧主人公の一人)とシン(新主人公)の関係に関しては、衝突や和解をくり返していたけど最終的にアスランがシンを撃破して終わるっていうのは、「いろいろあったけど言うこと聞かない後輩だったのでシメました」みたいな感じになっちゃってたような身も蓋もない内容になってた気がしないでもないが。ま、それはそれで溜飲が下がったとも言える。しかし、ボコられて視聴者がスッキリする主人公というのはある意味画期的ではある。画期的すぎる。「本当の主人公はキラ」なのではない。これは新しい主人公のありようを示した作品なのだ!(我ながらちょっと怪しい…w)


もちろん、その「最終話で消化すべき内容が多すぎる」という前提に追いやられている進行は問題アリなんだけど、もうそれを前提として「これ残り1話でどう完結させんの?」という昏い興味から多くの視聴者が楽しめたことも事実であろう。実際に普段に比べてテンポも良くて(w)面白く見れた。


ちなみに、悲壮感を盛り上げるためだけに次々と死んでいった前作のアストレイ3人娘の例などを思い出すと、ドムの3人組(脇役)などは時間が足りなかったために死なずに済んだと言ってもいいかもしれない。彼らに運があったのだろう。ただしDVDでは40分ほど作り足されるらしく、まだ安堵するには早いのかもしれないけれど(w