えだは

モー神通信のTKです。ほんばんは。

なーさん

亀井さんが声優を勤めるジュエルペットをここ何回か見ました。どうしても久住小春さんが主演したきらりんレボリューションと比較して見てしまうのですが、イケメン求めて芸能界に飛びこんでいった主体的・能動的主人公であった月島きらりに対して、『ジュエルペット』の方は巻き込まれ型主人公なので、どうしても「え〜〜!」といった驚きリアクション系が多くて、今のところは演技の幅はさほど見受けられないようですね。


ま、それはこれからに期待といったところでいいんです。今後の内容次第ですから。で、頭の中で両者の比較をしてる時にちょっと思ったんですけど、月島きらりって、なーさんとのかけ合いが多かったですよね。特に登場キャラが少なかった序盤なんか主なやり取りの相手がなーさんでした。それって久住さんの声優キャリアにとってすごくプラスだったんじゃないかなって、ふと思ったんです。


ここで説明しておきますと「なーさん」というのは月島きらりのペットのネコで、人語を完全に解してるようですが自身は「ナーナー」としか鳴かないんですよ。で、きらりちゃんはこのなーさんが何を言ってるのかは理解できて、


なーさん:「ナーナーナー」


きらり:「やっぱりそう思う?」


なーさん:「ナーナナナーナーナナー」


きらり:「よしわかった。もう一度頑張ってみる!」


ってな具合になー語と人間語で会話するんです。


つまり視聴者にはなーさんの言ってることは「ナー」としか聞こえない。となると、会話シーンを成立させるためには、なーさんが何を言ったのかが視聴者に伝わるようにきらりちゃん側のセリフを言わないといけないわけです。これは通常のキャラ同士のかけ合いをする以上に、相手が何を言ったのか、その意味と内容をちゃんと理解し、それを意識した上で、それに対してどういう感情のリアクションをセリフに乗せるかを強く意識しなければならないと思うんですよ。


久住さんはこの「なーさんとの会話」という訓練をくり返すことによって、セリフに感情を乗せることや、ニュアンスに対する敏感さを養ったのではないかと、ふとそう思ったのでした。