えだは

モー神通信のTKです。ほんばんは。

『仮面ライダー剣』最終回

毎年、7:30からはスーパー戦隊シリーズ、8:00からは仮面ライダーシリーズが固定枠として放映されているのですが、今年は対照的な一年であったように思います。具体的に言えば『特捜戦隊デカレンジャー』は面白く、『仮面ライダー剣』はイマイチであった、と。


『剣』は対人関係の描写が希薄なクセに、登場人物のモチベーションをその絆とやらに求めすぎているので納得できないことが多過ぎました。具体的に言えば、なぜ剣崎がそこまで始(ジョーカー)に肩入れするのかがわからない。一連の戦闘で「ジョーカーが最後に生き残ると世界は滅ぶ」と言われているのに、「オレは始を信じる」と言い続けて彼を助け、結果的にやっぱり世界は危機に瀕しちゃうわけです。世界の滅亡と秤にかけてまで彼を救いたいとする情熱を彼はいつ、どのように育んだのか? それが見えないために、彼はよくわからない理由でいたずらに世界を危機に陥れているようにしか見えなかったのです。


その相川始(成人男子)と天音ちゃん(小学生)との恋愛関係も、小学生が「女」をむき出しにしているのが異常で見ていて気持ち悪かった(あの、誰も感情移入できない関係を描写することは何かメリットがあったのだろうか…。天音ちゃんの母親と始を恋愛関係にしていた方が、まだお母様視聴者に喜んでもらえたのでは?)。 


また仲間内での戦闘に終始していて、彼らと社会とのつながりが見えなかったことも爽快感のなさにつながっていました。君らいい加減力を合わせろや! っていう。そこの描写に重点を置きすぎると彼らと社会のつながりが見えなくなるんですよ。そうすると視聴者にとっては「僕らを守ってくれる正義の味方」にはならないわけです。複雑でドラマチックなストーリーを作ろうとして、毎回繰り返されるシンプルなカタルシス(=偉大なるマンネリ)というライダーシリーズの根底を押えていなかったのがイタかったかな。あと単純に必殺技がカッコ悪いし(w 特撮にそんな複雑なドラマなんていらないのよ。ストーリーなんてヒーローがカッコ良く悪者を倒すお題目なんだからさ。少なくともその基本をちゃんと押えた上で、ドラマ性云々は考えるべきことなんじゃないかと。




ちなみに『特撮ニュータイプ』のデカレン出演者インタビューはキャスト間の仲間意識などが読み取れる良い内容。きっと番組の出来を手応えとして感じて、それが現場の良い活気となっていたのでしょう。


モーニング娘。はそんな風に良いものをクリエイトする一体感というものを、各スタッフと共有できているのだろうか。フリの間違いを放置されている『マンパワー』のPVを見る限り時間的制約ばかりが先に立って、「協力し合って良いものを作ろう」という姿勢は見えてこないし、コンサート演出に関しても最近は手が抜かれ過ぎで、出演者の魅力にあまりに頼り切りとなっているように感じます。今こそ挙国一致体制で臨まねば勝てないし、また勝たねばならない勝負所だと思うのですが…。


ちなみに私的平成ライダーランキングは
龍騎』>『クウガ』>『555』>『アギト』>『剣』
といった感じです。シンプルな面白さを重視してこの順位にしてますが、人物描写の面白さやドラマ性では『クウガ』は群を抜いていると思っています。大人受けが顕著な一方で「これ子供にわかるのかなぁ」とライダーシリーズとしては複雑過ぎる面もありましたが、実際オモチャもよく売れていたので子供にも人気はあったのでしょう。戦闘もカッコ良かったし、それに対する煽りもうまかったですしね。よく考えたら私も『ガンダム』とは最初見た時は全然理解できないなりに楽しんでましたから、わからなくてもカッコ良ければ子供は見るんだよね。


あとヒロインキャストで言えば
『555』>>>>>>『クウガ』>『龍騎』=『アギト』=『剣』
こんな感じか。ゆりあたんキャワー