えだは

モー神通信のTKです。ほんばんは。

『Q10』

AKB48の前田敦子さんがアンドロイド役で主演(?)してるドラマですけど、結構良いですよね。根本的に優しいところが、私の趣味に合ってます。


この学園ドラマには「みんなと違う」という理由で他者を排斥する人物は登場しない。赤い髪を隠してるロッカーの民子のかつらことをクラスのみんな気付いているけどあえて触れないようにしてるし、家が貧乏になって学費を収められなくなった藤丘も、先生からは呼ばれなくなっていない者として扱われているけど、でも出て行けと言われてるわけじゃない。不登校の月子が登校して来ても誰も大袈裟にリアクションせず、お辞儀一つで済ましちゃう(なんせC3PO口調のアンドロイドQ10=前田が転校してきても誰も本格的には追及せず、すぐに教室の風景として馴染んじゃってるくらいだし)


他人の違いを個性として尊重している。だけど、尊重し過ぎてて、相手が困っていても、上手く手を差し伸べられなかったり、距離を縮められなかったりする。傍から見ていると少しもどかしいぐらいの、今の若者らしい、優しくて薄い関係。そこでに放り込まれたQ10が、人間社会に無知であるが故に、遠慮を無視してズケズケと事態に介入し、事態をかき混ぜ、結果として優しい人と人との距離感が少し縮まる。


言うまでもなくQ10がアンドロイドってのは最大のギミックなんだろうけど、あくまで今どきの学生の青春ドラマを見せることを主眼とし、その上での触媒として投入しているので、キワモノにならずに済んでいるんだと思います。


そして何気に、ロボット口調の微妙な演じ分けを、前田さんはなかなかに巧くやれていると思うんですよね。