えだは

モー神通信のTKです。ほんばんは。

AKB48総選挙雑感:これが最後かな?

AKB総選挙のイベントを見たというRHYMESTER宇多丸さんは前田さんと大島さんの王座交代劇を見て「すごいドラマを見た!」と興奮気味にラジオで語ってらっしゃったんだけど、私はこの交代劇に関してはさほど感動を覚えませんでした。


確かに大島さんの1位獲得は、「意外な結果」ではありますし、「今後の方針に大きな影響をもたらす事柄」ではあると思います。しかし、「これまでの大島さんの努力の成果が結実した一瞬」だとは思えなかったのです。



「ドラマ」だと言うなら松井玲奈さんの躍進の方がよほどドラマチックでした。高まりつつあった劇場人気などでメディア露出の機会が増え、その露出の中で「ゲキカラ部での活躍」という形で視聴者の記憶に残る活躍をしてみせ、そのことを評価されての「『マジすか学園』での大抜擢」、さらにこの大抜擢に「作品随一との評価も高い熱演」で応えて、「ついに総選挙でメディア選抜に食い込む大躍進」です。印象的なエピソードの積み重ねで構成された、選挙結果発表の一瞬に至るまでの見事なストーリーがあります。しかもライバルキャラとして松井珠理奈が立ち塞がっているなど登場人物・アングルにも恵まれている。


しかし大島さんの場合は「これによってあの前田敦子を破ったのだ」という勝利要因が目に見える形ではない。大島ファンの方には異論があるかもしれませんが、ない。この1年のグループ大躍進期間を支えた盤石のセンターメンバーをその玉座から引きずり下ろすにしては、「読者が納得できる理由」の設定が不十分なんです。


だから、ドラマとしては片手落ちで、いくら意外であっても、それによって盛り上がる気持ちにはなりませんでした。こんな盛り上げ不十分な筋立てで「前田失権」という特大事案を扱うのはあまりにもったいない。これなら渡辺・松井あたりに王座を奪われる時までとっておいた方が、「前田失権」というファクターはもっと有効にグループのドラマに貢献したと思うのです。


いやまぁ、誰かが書いた脚本ではなく投票の結果なので、ドラマチックに仕上がらなくても仕方がない、というのは重々承知しているんですけどね。



大島優子さんはメディア上では、番組側が他の誰かをお姫様扱いで立ててる時に、自ら自分をオチにもってきて笑いを取る、というプレイが得意な明るいムードメーカーです。こうした特性は彼女自身がお姫様扱いをされるべき1位になると発揮しづらいような気がするんだなぁ。