えだは

モー神通信のTKです。ほんばんは。

ユニコーンストア

以前に住んでた駅のゲームセンターは客同士が年齢関係なく仲良くて、いっつも昼間からいる仕事何してるのかわからないおっさんが高校生相手に「学生のうちは恋愛しておけ。制服オプションがタダだから」って語ってたんだけど、こんな尊敬できないアドバイス他にある?

 

ユニコーンストア

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ユニコーンストア

キャプテン・マーベルを演じたブリー・ラーソンが主演および初の長編監督を勤める『ユニコーンストア』をNetflixで見ました。

 

アート業界で挫折して派遣社員になってたブリちゃんのもとに一通の招待状が届く。招かれて着いた「ザ・ストア」にはやたらハイで怪しげなおっさん(サミュエル・L・ジャクソン)がおり、ブリに新しい仕事を薦めて来る。その仕事とはユニコーンの飼育係だった・・・

 

とあらすじを書くとなんかラリってるようにしか思えない内容ですが、寓話性に乗せて女性の自己肯定への過程を描いた、小粒ながらもなかなか良い作品でした。何よりブリーさんがとてもチャーミングで。

 

でも不思議なことにブリーさんの場合にはそのチャーミングさには性的なものが含まれないんですよね。彼女は劇中である青年といい感じになるんですけども、2人の間にも性的なニュアンスはまったく感じられず、純粋な人と人との間の「親しさ」だけが立ち上がって来るんですよ。

 

思えば『キャプテン・マーベル』でも女性が主人公だからって恋愛要素はゼロでした。同じ「強い女性ヒーロー」を描いた『ワンダーウーマン』ですら恋愛要素はあったし、『ジャスティス・リーグ』では素直になれないアクアマンの心をほぐしたり、フラッシュのラッキースケベの相手だったりと、「女性」としての役割りを担わされている場面は散見されました。だけど『キャプテン・マーベル』はそれすら皆無。ディズニーの方針もあっただろうけど、やっぱりこれが可能だったのは彼女の稀有な存在感も大きかったんでしょうね。

 

ひなFES2019

■ひなFES2019

鞘師さんが想像以上に鞘師さんのまんまでした。あの年頃の3年で、しかも海外生活してたら完全別人になっててもおかしくないだろうに。鞘師さんも変わってなったけど、「辻加護」の変わりなさも相変わらずでした。

 

ただ鞘師さんが「そのまま」という無変化だったのに対し、辻加護の2人はあちこち経時変化は見られても、やっぱり「辻加護」以外の何ものでもないという不変さ。 例えて言うと、「ザク」ってあれだけいろんなバリエーションがあって、あれだけ多くの人がアレンジを加えて描いていてもどれも間違いなくザクに見えるじゃないですか。そういうのを「デザイン強度が高い」って言うんですけど、「辻加護」は生身の人間でありながら、キャラクターとしてのこのデザイン強度が桁外れに高いんですよ。それこそザク並みに。それって実はとんでもないことなんですよね。

 

芸能界を見渡してもこのデザイン強度に比肩できるのは黒柳徹子くらいじゃないかと思います。

■キャプテン・マーベル

キャプテン・マーベル

 

 

<重要ネタバレあり>

 

 

 

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他人にDNAレベルで変身することができる擬態(シェイプシフター)能力を持つスクラル人。原作では悪役宇宙人として登場するこのスクラル人が今回の映画では悪役ではなかったのが一番のサプライズでしたね。

 

そのスクラル人のタロスが、自分たちの擬態能力について「それはスクラル人なら誰でもできるの?」と聞かれた時に

「訓練や技術次第だし、こう言っちゃなんだが才能も必要だ」

とちょっと自慢気に話すシーンが、可愛げと趣きがあって実に良かったですね。

 

誰かに成り代わる擬態は、『盗まれた街』の昔からSFホラーで繰り返し題材とされているように、人間にとっては根源的な不気味さや恐怖を感じるもの。今回の映画におけるタロスたち一派のスクラル人は悪役ではなく故郷を追われた難民であるわけですが、こうした不気味さや忌避感ってまさに私たちが異文化・異民族に触れた時に本能的に感じてしまうものにも通じると思うんです。見た目が違うとか、言語の発音が荒々しいとか、食べ物が違って妙な臭いがするとか、理解し難い習慣を持ってるとか、そういった違いにギョッとする気持ち。

 

ところが今回のこのシーンでは、その不気味に思える要素が彼らにとっては技能や誇りであり、チャーミングな要素ですらあると描写されています。そこには文化の違いがあるだけなのだと。私は拙速な移民政策には賛成できない立場ですが、それでも、このような描写は改めて異文化やそれに対する自分の感情への気づきをくれましたし、映画終盤にマリアの子供とタロスの子供が幼女同士でこだわりなく打ち解けている姿を映して、2つの文化の接触のポジティブな可能性を提示する手法は、押しつけがましくなくて実に気が利いているなと感じました。

 

 

 

■追記

ところでマリアの子供のモニカ・ランボーは今回の劇中の90年代に8歳ぐらいだから、『エンドゲーム』では30代? 『エンドゲーム』でキャロルとモニカの再会があるのかもちょっと気になるところです。なにせ彼女も・・・

 

映画レンタル

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MEG ザ・モンスター

大海でも薄まらない濃厚ステイサムエキスが溢れる映画。天災級の化け物に対して人間側であまりゴタゴタせず一致団結して対抗するあたり『シン・ゴジ』っぽくもあり。嫌な出資者役も出るけど割と周囲にスルーされてるのでそんなにイライラもしないし。痛快爽快!

 

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ドント・ヘルプ

イーライ・ロスが惚れ込んだ才能!」という煽り文句の通り、ロス作品『グリーン・インフェルノ』や『ノック・ノック』の脚本を務めたギジェルモ・アモエドの監督作品。3姉妹が強盗に入り込んだ家で遭遇する恐怖・・・という冒頭部だけで『ドント・ブリーズ』になぞらえた邦題がつけられちゃってるのはご愛敬。悪魔に憑かれた少女が不気味で良かったです。

 

 

 

 

 

ルパパトショーin Gロッソ

電車で向かいの席に荒ぶる幼児を連れたお父さんが乗ってて、子育て大変だなぁご苦労様ですって思ってたら、その子供と目的地が同じだったでござる。

 

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■『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー 史上最高のVS 君はどっちを応援する!?』

 

シアターGロッソでのヒーローショーを観たのは『シンケンジャー』以来。

 

相変わらず、光線や変身の演出など「特撮番組のワクワク要素を舞台上に100%再現する」という不可能ミッションに本気で挑んで、しかも達成していましたね。しかもその上で奈落ジャンプやワイヤーアクション、客席乱入など、上下奥行まで劇場空間を最大限に生かしたスペクタクルといった舞台ならではの魅力を加えています。デパートの屋上のヒーローショしか見たことない人にはぜひ一度はGロッソ公演見て欲しいですね。 大人が子供に本気で嘘をついて夢を見せるというのは、こういうことなのだと胸を突かれます。

2019年映画初め

『DEVILMAN』

インフルの熱は下がったけど背筋が痛くて仕事できないので邦画の『DEVILMAN』を観ました(異常言動)。 クソ映画としてレジェンド級とその噂は聞いていましたが、実際見てみるといや、そこまでのクソじゃないんじゃないかなと・・・。そりゃすべての感情を「あーー(棒読み)」で表現する伊崎央登クンの演技プランは斬新過ぎると思うし、冨永愛シレーヌはただのコスプレした冨永愛でした。それに特撮や特殊メイクは安っぽくて、美樹ちゃんが悪魔化した不動明の安っぽいトゲの生えた肌を触る度に「ダメ、美樹ちゃん! 取れちゃう!取れちゃう!」って心配になったけど、CG的には当時としてはかなり頑張ってる方だと思いました。アクション演出はダメダメでしたけど、脚本の組み立てはそこまで悪くなかったように思いました。

 

 

■『GODZILLA 星を喰うもの』

アニゴジの第3章。イケボによるカルト宗教の洗脳終末説法を1時間ぐらい聞かされた気が・・・。

Netflix映画

Netflix映画の感想です。ネタバレはあります。

 

■『スペクトル』

米軍特殊部隊が赴任先の中東で正体不明の見えない敵に襲われて…。まぁ、ストーリーの枠組みは『プレデター』で、主人公は現場で頑張る科学者さんにして汗臭さは少し緩和。謎を解明しDIYで特殊兵器を作り出すぞ! 『TAU』とか『TITAN』と同系列の、ネトフリ得意のB級映画をA級並みの予算で撮ってて絵面はやたら豪華!というヤツ。

 

最初は反発してたヒロインと共闘しながら徐々に距離を縮めたり、子供を救出して同行させたり、ここからは反撃開始だYeah!なノリだったりと、ジャンル映画のお約束を丁寧になぞっているんだけど、どっちかと言えばNetflixオリジナル映画にはそういう既存の型から外れた作品こそを期待したいところ。

 

対スペクター用のプラズマガンと特殊スーツのガジェット感が、ストームトルーパーとか『人狼』のプロテクトギアみたいでアガります。

 

 

■バード・ボックス

追いつかれたら死ぬ『イッツ・フォローズ』、音を出したら死ぬ『クワイエット・プレイス』に続く「~したら死ぬ」系の特殊ルールホラー映画。今回は見たら死ぬ。その異常事態発生直後の籠城群像劇と、その5年後の親子脱出劇が交互に描かれます。

 

恐怖の対象を描かず、それを見た人間の変容で恐怖を描き出す演出はあれこれとイマジネーションをかき立ててなかなか秀逸。でもビジュアルがない分やっぱり地味w  あと視界を塞いだ状態でのアクションは、さすがに緩慢になるか無理が出るかではあるなと。だって目隠ししたまま子供を両脇に抱えて林の中をダッシュしたりするんだもの。サスペンスというより「危なぁぁい!」という気分でハラハラしますわw

 

 

Netflixじゃないけどこちらも

 

 

■『東京喰種』

悪くなかったです。キャラクター的デザインがマスクだけなので全身衣装の『JOJO』や『鋼の錬金術師』みたいにコスプレ感少ないし、現代日本が舞台なので『テラフォーマーズ』や『進撃の巨人』みたく背景をフルCGにする必要がない。能力も触手だけなので、CGもショボく見えない。クオリティを維持するためには できないことには手を出さないってことも大切だなと。

 

窪田君のクセのある容姿もあって、爬虫類っぽい動きを駆使したアクションは新鮮でした。ちゃんと触手の重さを感じさせたし。『シビル・ウォー』で初めて見たブラックパンサーのアクション(野性味があってしなやか)と同じで、動きにちゃんと独自のキャラクター性が乗っているんですよね。

 

女性陣は蒼井優が演じるリゼの「オタクが憧れる黒髪ロングの読書好き女性」から「エロ怖い化け物」への変貌っぷりは見応えアリ。 ただ物語冒頭に出た彼女のインパクトが強過ぎて、清水富美加が演じるメインヒロインがかなり割を食った印象。それは原作でもそうだから仕方がないけど・・・。