読了
『レインツリーの国』 (有川浩:新潮文庫)
思春期に読んで心に残っていたライトノベルの感想をネット上で見かけ、主人公はそのサイトの管理人の女性に感想メールを送る。そこから始まったメールのやりとりでやがて主人公は相手に心惹かれ、実際に会いたいと願うようになるのだが…
…とここまで書くとネゲット物語のようだが、本書の比重は実際に二人が会った後のある特殊事情にある。その事情に軸が向く分、恋愛ものとしてはやや散漫という印象。登場人物(特に男の側)が魅力的には思えなかったのが、この作者の作品としては意外。
あと本作のように、未婚の女性はこの「えだは」で書かれた読書感想文を読んで私にどしどしメールを送るべきだと思った。