えだは

モー神通信のTKです。ほんばんは。

『魔法少女リリカルなのは StrikerS』(公式)

なんとビックリ、今度は前作から10年後の話。前作からたびたび登場していた魔法世界に舞台を移し、なのはさんは時空管理局・機動六課ってところの戦技教導官になっちゃってます。前作までの主要キャラは機動六課という特務部隊で、戦闘隊長・副隊長のポジションに。前半は新キャラである新兵たちの訓練を主体に描かれます。『ロードス島』シリーズとかもそうですが、続編にあたって世代交代し、前作の主要キャラがレジェンド扱いになってるってのも、割とよくあるパターンですよね。なのはさんの家族や級友はもはや一切登場せず、彼女の土壌から切り離された印象だったのは少し残念。


バトルキャラがたくさんそろうと、その特性によってフォワードとかセンターガードとかそれらしいポジションを与えて特務部隊っぽいことをさせたいって作り手/受け手の欲求はよくわかります。ただそれによって絵柄と内容の乖離は進んだ印象です。前2作を見ている人には気にならないけど、初見の人には「オタクが女の子に軍隊ごっこをさせてる」って風に悪い印象で見えてしまうんじゃないかという気もするんですよね。シリーズをずっと見てる人にとっては19歳でも「あれから10年経った歴戦の勇士なのはさん」なわけですけど、絵柄としては普通に10代の少女にしか見えないわけですし、鬼軍曹役を髪の毛ピンクの女の子とかゴスロリ幼女キャラに演じられても……みたいな。


あとはキャラが多くなり過ぎて、後半は5・6か所でライバル対決が同時進行してたりして、ちょっととっちらかってたかな。ティアナとか、あんなに訓練でのトライ&エラーにスポットが当たってたのに、最後の見せ場では訓練の方向性が活かされた勝ち方になってなかったですしね。前衛との連携を前提に訓練されてるのにしっかり分断されてたり(じゃどうしたら良かったのかってのは簡単で、スバルが機人という設定と、ギンガというキャラがいらなかったと思う)。や、特務部隊っぽいノリも面白くはあったんですけどね。全26話と話数が倍増したこともあって、なのはさんが大きな愛で新人を育てる前半とかは丁寧に描かれていたと思いますし、たくさんの要素が最後の決戦に向けて集約され、盛りあがっていく様なども見応えはありました。


魔王(=なのは)降臨シーン
模擬戦で無茶をする新人2人になのはさんがキレるシーン。普段ニコニコ優しい人を怒らすと怖いよね。ちなみに魔王=なのは、魔王の嫁=フェイトです。そこからのスピンオフ「なのはさんが倒せない




3作とも面白く見れました。少なくとも絵柄だけで回避してたという私みたいなアニヲタさんには十分オススメできます。まぁさすがにアニヲタじゃない人にまでは勧めません。今よりもう少しだけはファン層が広がってもいい作品かと思いました。今年1期シリーズが映画化される(公式)ってのは、そういう広がりも期待してのことなのかな。