えだは

モー神通信のTKです。ほんばんは。

読了

煙か土か食い物 (舞城王太郎講談社文庫)
本屋の宣伝に「ジェットコースターのような〜」って書かれていたけど、ジェットコースターのようなファミリー向け安心感はそこにはない。閉鎖された鉱山の坑道に向かうトロッコに乗るような、先の見えない暴走。あるいは不眠症の見る夢のようなとりとめのなさ。浅田次郎が良くできた歌謡曲町田康がバックトラックだけ秀逸でメロディのつかめないメタルだとしたら、これはなんだ? オイパンクかなんかか? 『純情、友情 Oh 青春!』か? ちなみに内容は「暴力、愛情 Oh 殺人!」って感じだったけど。とにかく「物語り」のセオリーを無視しまくって無軌道に突き進んでゆく主人公とストーリーに振り回される。やっぱ「ロックンロール」が一番近いか。