えだは

モー神通信のTKです。ほんばんは。

仮面ライダーカブト

どうも今回の敵である「ワーム」というものの落とし所が読めない。このワームは人間に擬態してその記憶を受け継ぐんだけど、これが人類にとって絶対に理解できない殲滅すべき敵なのか、それともなんらかの和解の可能性を持っている相手なのかが見えない。


これまで紹介されてきたワームの生態(白い服を襲う、犯罪者を襲うなど)は、一貫性がないながらも昆虫の集光性のような本能的な行動と解釈できる範囲であった。「習性」として人間を襲う害虫であれば、人間側の理屈ではそれはもう問答無用で駆除するしかない。しかし今回の放送では情をかけられたワームが人間をかばう姿を見せたし、また擬態した人間の意識に引きずられている(?)サソードの例もあり、そこには人間と同じ思考や感情が読み取れる。そうなると殲滅するにもまたグダグダとした理屈が必要となってくるので今から気が重い。


あと


どうも連続ものとして毎回ストーリーが進行してゆくのが息苦しい。「なんらかの習性を持った敵が現れて倒す」という30分の基本フォーマットを確立させる気はないようだ。だけど1年間も続く番組で物語を進行させ続けるのは作家にとっては大きな負担だし、視聴者にとってもわかりにくいと思うんだけどな。大体そうやって連続ストーリーを複雑にしていって広げた風呂敷をきちんと畳めた例がこの数年あったか? 昔の特撮や『タイムボカン』シリーズ、『8時だよ!全員集合』なんかを子供時代に飽きずに見ていた実感から言わせてもらうと、子供向け番組におけるパターン化・マンネリ化は別に咎められることではないと思うんだな。幼児も同じ絵本を覚えるほど何度も何度も読んでもらいたがるじゃないスか。戦隊ものなんか『ゴレンジャー』の昔から現代まで、ず〜〜〜っと同じ骨組みで続いてる。要するに大切なのは複雑なドラマではなく、マンネリに耐え得る強い骨組みを構築することなんだと思う。