橋本慎×星部ショウ×児玉雨子×ぱいぱいでか美×北野篤「聞きたい! 新世代のハロプロ作家の作詞作曲術!」:その1
先日本屋B&Bさんで行われたトークイベント 橋本慎×星部ショウ×児玉雨子×ぱいぱいでか美×北野篤「聞きたい! 新世代のハロプロ作家の作詞作曲術!」に参加してきました。その中から気になったトピックを紹介していきたいと思います。メモを元に書き起こしているので細部が異なること、文字起こしと地の文が混在してることはご了承ください。
■偶然生まれた『LOVEペディア』と『人間関係No way way』
雨子:1年前ぐらいから書いていたけどタイミングがハマらなくて。最初のタイトルは『LOVEタイフーン』だったけど、夏に台風の被害などがあり自主規制というか自粛に。続いて出したのが『LOVE旋風』。こちらは「せ」の音が弱いとボツに。橋本さんたいせいさんとのグループLINEでタイトル大喜利となってさまざまな案が出た。『LOVE大吉』とか。最終的に私の案で今の『LOVEペディア』に。ただ発売まで間がなかったので、さらに上の人からボツをくらった時の代わりも用意しとこうと、コンビニでエロ本を買う時に恥ずかしいのを誤魔化すためにエロ本の上に『少年ジャンプ』を乗せて隠すみたいな感覚でもう一案を用意した。それが後の『人間関係 No way way』。当時は『人間関係リセット姫』というタイトル。そうしたら「それもええな」という感じでそっちも採用になりました。
橋本:編曲は『LOVEペディア』が先。出だしでどちらの曲かわからなくならないようキーを変えた。『LOVEペディア』は最後に転調して上がるけど、『人間関係No way way』は最初から上。2曲続けてやるとバッチリ合うようになった。これは計算したわけではなくて結果そうなった。
雨子:今の音楽業界ではいつくかの候補の中から1曲が選ばれるコンペ制が基本なんですが、その常識が覆った。「選ばない」という新しい選択。やっぱりアップフロントは頭おかしい(誉め言葉)。
「同じメロディで違う歌詞・編曲・振付け!」というのが意欲的な試みとして対外的にも宣伝されている『LOVEペディア』と『人間関係 No way way』。ファンからもかなり評価されていたこの取り組みがまさかこんな偶然の産物だったとは・・・! 何気に今回のイベントで明かされた事実の中で一番の衝撃だったかも。でももの作りにはこうした偶然の機を逃さない感覚が大切なのかもしれません。つんく♂氏も『恋のダンスサイト』の「あ、なんだ」みたいに昔から偶然生まれた没テイクを活用したりしてましたからね。
■北野篤さんの経歴
BEYOOOOONDS周りと『LOVEペディア』のMVで一躍ハロヲタの間にも名が知られるようになった博報堂ケトルに所属するプランナー・北野篤氏。ご本人から説明があったハロプロとの関わりをまとめると、最初は「LOVEオーディション」の手伝いで、動画を作ったりアドトラックを走らせたりしたそうです。
言及はなかったけどこのサイトも製作されてたのかな?
そして「モーニングみそ汁」。「モーニングみそ汁」は企画を3個マルコメさんに出したのの一つで、立案や、メンバーごとの担当具材決めも北野チーム(でか美さんから「野中美希ちゃんを揚げナスに決めたのも!?」的なガヤ)。時期的には13期加入の頃で、ハロステで加賀さんと横山さんへのモーニング娘。加入サプライズ発表の動画があったけど、あの撮影の直後の2人にどの具材がいいかを聞いたので、「これもまだ何かのサプライズなのか?」と不審がられたとのこと。
セカパカのプロモーションは以前からずっと北野チームが担当しており、ちょうどモーニング娘。が13人だったので、リーダーの譜久村さんを真ん中に12球団でハマった。セカパカの歌詞を書いたのは北野チームの女性スタッフで、『LOVEペディア』のMVに出てくる本の英文を書いたのも同じ人(その女性も会場にいらしてました)。その後に本格的にBEYOOOOONDSに関わることに。
最初に関わったのが「LOVEオーディション」だったので、『LOVEペディア』では「LOVE」つながりを感じたとか。そのオーデで入った子たちの最初のMVにも関われて、運命を感じたそうです。ちなみに加入前のハロプロ研修生実力診断テストでは山﨑さんに投票しててそこでも思い入れがあったとか。
他には道重さんの『Loneliness Tokyo』や『OK!生きまくっちゃえ』、こぶしファクトリーのショートムービーなど。最近では鈴木愛理の『Break it Down』も。曰く「OGメンバーのMVはグループ卒業の先に夢が持てるものを作りたいと思った。衣装がめっちゃあるとか、海外ロケできるとか」とのこと。
直近ではこぶしファクトリーのラストシングルの2曲のアートワークとMVを担当されているそうです。こちらの公開も楽しみですね。
■『恋はアッチャアッチャ』公式アッチャアッチャ応援隊の衝撃
星部:「インドで一曲」という発注で、時間はかかった。
雨子:私にも「踊れるインドだからよろしく」と。「なぜインド?」とかはあまり考えないようにしました。
星部:納品してしばらくしたら謎の男Hさんの声が入ったトラックが送られてきて、「このおじさんが歌うから」と言われて大笑いしながらアレンジすることに。
北野:私への発注は「踊れる・インド・おじさん」で・・・。
でか美:なんか次々と被害者の会みたいになってますがw
北野:BEYOOOOONDSの打ち合わせの後に「残ってくれ」と言われて「なんだ?」と思ってたらこれのMVの話で。各グループからメンバーが出演すると聞いて『℃-ute』のラストのような感動的なものかと思いきや、wikiのページをプリントアウトしたものを出されて「このオジサンが出るから」と。でも結果一番目立ったのはたいせいさん。
橋本:あれを見て「やっぱりシャ乱Qはすごかったんだな」と。断るだろうなと思って(たいせいに)声をかけたら「やります!」って前のめりに返事が来た。
(ここでMVのプレゼン資料がモニターで公開。アレがアレ過ぎて内容は詳しく書けないけど、「インドと言えばカレー」とか「インドの雄・虎 タイガージェット・シン」などの文字が・・・)
北野:発注からヤバいとおもってたけど、深夜に中野のルノアールで作ったこの企画書を見返してやっぱり気が狂ってるなと。しかもその字コンテがほぼほぼそのまま通ってる。前述の女性スタッフから「モーニングみそ汁とかセカパカの反応がせっかく良かったのに、これで北野さんの評判が失墜してしまう」と本気で心配されました。
あと撮影の現場では最初 山木さんから「なんだこの不審なおじさんは」と怪しまれてたんですけど、道重さんの『Loneliness Tokyo』のMVを作った人だと紹介されてからの手の平の返しっぷりが凄かった(笑)。あとこの時の衣装を担当してたのはシャ乱の衣装を見てこの業界に入ろうと決意した人で、スケジュール的に厳しかったけど無理して空けて来てくれたのだという良いお話も。
BEYOOOOONDSの話題は次の更新でまとめて
■【参考映像】
映画『パラサイト 半地下の家族』
カンヌ映画祭でパルムドールを獲ったと話題になっていたので、『パラサイト 半地下の家族』(公式サイト)を吉祥寺オデヲンで見て来ました。私はあまり韓国映画をたくさん見てる人ではないのだけれど、そんな私でも本作を撮ったポン・ジュノ監督の作品は『殺人の追憶』、『グエムル』、『スノーピアサー』、『オクジャ』と4作も見ているから、それだけメジャーな作り手ということですな。
作品はとにかく映像として豊かで饒舌。アングル、カメラの上下の動きや画面の明暗、すべてが計算し尽くされていて、なおかつ象徴的な意味が込められています。物語の舞台こそミニマムですけど、映画言語による修辞を巧みに駆使した名文という感じで、この時点でそりゃあシネフィルからは高評価だよなと。そういうウェルメイドな土台の上に構築されているので、前半はある意味スプラスティックな展開でもあるんだけど、軽くもなり過ぎない。そう、このどっちに転んでもいいバランスが保たれている点が素晴らしいんですよ。
よく映画の宣伝文句で「衝撃の展開!」とか「予想不可能な大どんでん返し!」なんて謡われることがありますが、その多くは後出しジャンケンみたいなもので、映画そのものの面白さにあまり寄与してなかったりもします。そんな中で、本作の場合は後半のツイスト展開を経た時点で結末まで至るすべてのカードが出そろうので、結末への道筋は幾つも予想はできるんですよ。ただ、その考え得る結末が全員がハッピーな終わり方から、全員悲惨なものまで、幅がおそろしく広いし、そのどの道筋に行ってもおかしくない状態で話がどんどん進んでいくんですよね。どっちに転ぶのか、どの道筋に展開するのか、どれくらいのシリアス度で落着するのか。登場人物の倫理観はゆらゆらと揺らぎ、見ている側の感情も揺さぶられ続ける。その不安状態から徐々に、道筋の幅は狭まっていく。貧しい人が多くの選択肢を持たないのと同じように、意に反して理不尽に可能性は狭まっていく。そして些細ではあるけど、深く納得もできてしまう理由で、一つの結末に至る。うーん、やられた!
特に韓国映画の場合は「善人がハッピーエンド」とか「悪いヤツはひどい目に合って終わる」というような倫理収支にあまりこだわらない作品が多いので(だから後味が悪いこともある)、余計にどこに落着するのかわからない綱渡り感覚が強いように思いました。
あとは途中でジャンルを横断して展開していくので予定調和が通用しないというのも韓国映画に多い特徴なのかな。この映画で大富豪役をしてたイ・ソンギュンが主演をしてた『最後まで行く』もそんな感じでしたしね。
ミルクボーイ『BEYOOOOONDS』
なんかオカンが好きなグループがあるらしいんやけど、その名前をちょっと忘れたらし
くてね。
好きやのに名前がわからへんてどうなっとんねん。ほな俺がね、おかんの好きなグループを一緒に考えたげるから、どんな特徴を言ってたか教えてみてよぉ。
なんでもな、ストーリー仕立てのえらいコンセプチャルなアルバムを出したらしいねん。
BEYOOOOONDSやないかい。1stアルバム『BEYOOOOOND1St』は『眼鏡の男の子』から広がる世界観の曲を多数収録してんねん。そのせいもあって、全部の曲にセリフが入るえらい変わったアルバムになってるのよ。そらBEYOOOOONDSや。こんなんすぐわかったやん。
BEYOOOOONDSな。でもわからへんねん。
何がわからへんのよ。その特徴は完全にBEYOOOOONDSやんか。
俺もBEYOOOOONDSやと思ったんやけどな、なんでもだいぶ長いこと活動してるらしいねん。
ほなBEYOOOOONDSと違うか。BEYOOOOONDSは令和元年にデビューしたところやからね。この前のレコード大賞の最優秀新人賞獲ったばかりの新風世代のアイドルなんやから。そうしたらBEYOOOOONDSと違うかー。あれ、じゃあもうちょっと詳しく教えてくれるー?
そのアルバムを基にした演劇要素を取り入れたコンサートをしたそうやねん。
BEYOOOOONDSやないかい。1stアルバムをベースとしたコンサート『LIVE BEYOOOOOND1St』は、曲と曲の間に寸劇が散りばめられてるのよ。コンサートというよりかは一つの作品を見たような気持ちになるのよ。高瀬くるみさんもそう言ってたんやから。BEYOOOOONDSや、だから。
わからへんねんな、でも。
何がわからへんのよー?
俺もBEYOOOOONDSやと思ったんやけどな、おかんが言うにはな、アニメのテーマソングにもなってるらしいねん。
ほなBEYOOOOONDSちゃうかぁ。BEYOOOOONDSは世界観は強すぎて何かのテーマソングには合わへんのよ。むしろBEYOOOOONDSをアニメ化して欲しいくらいなんよ。あれ、じゃあもうちょっとなんか言ってなかったー?
なんでも、おかんが見た時にはメンバーの一人がキーボード弾いてたらしいねん。
BEYOOOOONDSやないかい。メンバーの小林萌花さんは音大生でピアノコンクールにも出たことがあるガチの実力者なんよ。会場によってはピアノ置けないこともあるけど、曲中でその腕前をよう披露してるがな。ダイバーシティ公演で弾いてたグランドピアノがガワだけ被せた電子ピアノやったらしいのには驚いたけども。あとたまにショルキーも弾いてます。
わからへんねんでも。
何がわからんのよー
俺もBEYOOOOONDSやと思ったんやけどな、オカンが言うにはソロ活動してるメンバーもおるらしいねん。
ほなBEYOOOOONDSと違うか。BEYOOOOONDSにはCHICA#TETSUと雨ノ森川海とオーディション組と中に3ユニットあるけど、今のところソロはないもんね。一岡さんの大井町線のアンバサダーのことをあんま「ソロ活動」とは言わへんもんね。ほなBEYOOOOONDSと違うかー。あれー? もうちょっと何か言ってなかったー?
なんでもTKサウンドの曲があるらしいねん。
そらBEYOOOOONDSやがな。『ニッポンノD・N・A!』は星部ショウさんがTKサウンドのコード進行をあえてそのまま取り入れた曲なんよ。サビの勢いとキャッチーさは抜群で、ハロプロ楽曲大賞でも2位になったんやから。あと間奏の未成年の主張のパートでみんなで「なーにー?」と叫ぶのがえらい楽しいんやから。
わからへんねんでも。
何がわからんのよー
いや、おかんが言うにはな、たまにメンバーの一人が手持ち無沙汰にしてるらしいねん
。
ほなBEYOOOOONDSとちゃうかぁ。BEYOOOOONDSはメンバーが12人もいるけど、それぞれ別の役割を持ってバラバラの振り付けをしたりしてて、全員目が離せないのよ。コンサートも12人それぞれ追いたいけど、目が追いつけへんのよ。ほなもうちょっと何か言ってなかったー?
なんでも眼鏡みたいなもんをかけてるメンバーがいたらしいんやわ。
そらBEYOOOOONDSやがな。代表曲『眼鏡の男の子』はタイトルの通り、眼鏡の男の子を前田こころちゃんが演じるのよ。あんな綺麗な子がカッコいい男の子になって、40過ぎたオジサンでも乙女の気持ちになってキュンキュンするのよ。そらもうBEYOOOOONDSで完全に決まりやがな。
でもな、オカンはBEYOOOOONDSじゃないって言うねん。
ほなBEYOOOOONDSじゃないやないかい。オカンがBEYOOOOONDSじゃないって言うならBEYOOOOONDSちゃうがな。先言えよー。俺がこころちゃんに関する性癖を暴露してる時どう思っててん
申し訳ないよ、だから
ホンマにわからへんやんー。どうなってんねんもう。
でオトンが言うにはな
ほう
TMネットワークやないかって
ん・・・・・・
それやがな! コンセプチャルなアルバムて『CAROL』のことやがな。そのアルバムを元に舞台要素を取り入れたコンサートも『CAROL』ツアーやがな。
ああ、そうか!
「TKサウンドの曲がある」とって、TKサウンドそのものやがな。ややこしいな。
オカンは木根尚登のことが好きやから
知らんがな。木根さんが作曲した『Come Back to ASIA』は名曲ですけども。ほなキーボード弾いたって言うのも小室哲也のことやんか。あと確かに何度もアニメのテーマソング歌ってます。
宇都宮隆はソロもやってるしね。
お前のオカンが言ってたこと全部当たってたがなー。ほな「眼鏡みたいなもんをかけてるメンバー」て・・・
サングラスした木根尚登やな。
そうやがなぁ。「手持無沙汰にしてるメンバー」も木根尚登のことやんか。お前のオカン、木根さん好きな割に手厳しいな。
そうやな。
あらぁ、完全にTMネットワークやったわー。
『眼鏡の男の子』のヒロインは誰なのか?
実はLIVE BEYOOOOOND1Stの寸劇ではセリフで一点だけ違和感があった所がありまして、それが、3曲目『文化祭実行委員長の恋』への導入部分の寸劇で、西田さんが桃々姫を「ねぇ、ヒロイン」って呼ぶこと。というのも、やっぱり私の中では『眼鏡の男の子』のヒロイン(=女主人公)は山﨑夢羽さんなんですね。
偶然見かけた相手に一方的に恋をし、友達に相談しては勝手に凹んだり盛り上がったり、トキメいて、失恋して、ズッコけて ・・・。『眼鏡の男の子』曲中の夢羽さんは実にドタバタと生命力に溢れているじゃないですか。これぞまさに青春。大人になってから振り返ったら詳細は全然覚えてないのに「あの頃はなんで毎日あんなに楽しかったんだろ?」って思い返すヤツですよ。
ちょうど先日発売された『ダ・ヴィンチ』のハロプロ特集内で、犬山紙子さんがハロプロの好きな曲に『眼鏡の男の子』を挙げて、「女の子主体の女の子が楽しいやつ!!」とコメントされていました。まさにこの楽しい世界観の中で「ヒロイン」になる必要条件というのは、王子様と結ばれることじゃない。男から選ばれることなんかじゃない。フラれても「私の何が悪かったのかな・・・」なんて内罰的に考えるんじゃなくて「たいしたことないじゃん!」と負け惜しみを言い放つぐらい、恋も日常も自分が主役の人生を生きていること。つんく♂の言葉を借りるなら「自分名義の恋」をしていることだと思うんですよ。
だからやっぱり誰よりも生き生きとしたポジションの夢羽がヒロインだと思うんですよね。もちろん基本的にはBEYOOOOONDSの全員が主役で全員がヒロインだとは思っていますよ。実際この『眼鏡の男の子』ユニバースの中でも視点を変えれば別のメンバーがヒロインとなった物語が立ち上がります。『文化祭実行委員長の恋』では桃々姫が、『恋のおスウィング』では島倉お嬢様がヒロインとなりますから。
そういった意味では、件の寸劇は『文化祭実行委員長の恋』の導入部なんで、それで桃々姫をヒロイン呼びしているとも考えられるのですが、この寸劇時点ではまだ『文化祭~』の内容が明かされる前だからやっぱり違和感があるなと思った次第でありました。
■『眼鏡の男の子』の顔芸が好き
私が感じている『眼鏡の男の子』という曲の大きな魅力は、メンバーのいろんな表情が見られることです。基本的にはアイドルソングって可愛く笑っているか、クールに決めているか、勇ましくドヤってるか、蠱惑的に微笑んでいるか、一曲の間はそのどれかになりがちじゃないですか。でもストーリー仕立てになっている『眼鏡の男の子』の場合、その物語の進行に沿って、怪訝、驚愕、悔しいと、とにかく普通のアイドルソングの歌中じゃあり得ないような表情を、たくさん見ることができます。私はそれが好きだし、この曲のステージを何度見ても飽きない理由の一つなんだなと。
顔芸で言うとやっぱり演技力が光るのは高瀬くるみさん。あと島倉お嬢様の変顔もたいがいですよねw あのギャップは素晴らしいと思います。
コンサート中の撮影について
Hello!Projectにおいて、スマホでの撮影が許可されたコンサートが実験的に実施されています。その中で年末のカウントダウンコンサート(12列)、ハロコン3日昼(26列)、ハロコン3日夜(最前列)、ハロコン4・5日(在宅)と経験したので思う所を書いておきたいと思います。撮影機材はiPhone8です。
■カウコン(12列)、ハロコン3日昼(26列)
12列の時点で既にメンバーの写真としては画質が低過ぎてお話にならないレベル。ただし自分の席からの視界や会場全景の写真を記念に残しておけるのは嬉しいかも。同じ公演に何度も入っていると意外とどの公演をどの席から見たかこんがらがってしまうので個人的記録としても良い。
また後方から見ていて特に邪魔になるほどスマホを掲げて撮影している人は見当たりませんでした。
■ハロコン3日夜(最前列)
最前列からならさすがにそれなりに良い画質の写真が撮れます。
これをツイートしたのがコチラ。
800件近い「いいね」がつきフォロワーが10人ほど増えました。今後はこうしたSNSでの反応がモチベーションとなってより積極的に撮影に臨む人は増えるかもしれません。とは言っても現状ではやはり皆さん盛り上がり優先ですけどね。
結局は拡散力の高い画質の良い写真を撮れるのは5列目までの良席のみ。そう考えるとただでさえ恵まれた良席にのみコンサートの楽しみ方の選択肢が増えたと言えます。またメンバーによっては撮影者のカメラに向けて視線を送ったりポーズを決めたりするので、その様子を後方から眺めるのは凹むかも(※)。そういった意味では撮影によって「座席間格差」がこれまで以上に広がったと言えます。
■ハロコン4・5日(在宅)
意外とこの在宅での感想にこそ自分的な気づきがありました。
この日は京都の実家に帰省していたのでコンサートには参加できず、在宅でチラチラTLを追うことに。このように自分が行けない日に現場があると寂しく感じるものでしたが、これがTLに臨場感のある現場写真が流れてくるとちょっと寂しさが紛れるんですよ。これからしばらくハロコンが全国を回って現場がない日々が続くと、例年ならかなり長い間ハロプロ現場から隔絶されるわけですが、現場からの写真がSNSに流れてくることで疎外感が緩和される気がしています。地方住みだったり学生だったりと、そもそも現場に行く機会が少ない人にとっても嬉しいのでは。
つまりは「会場内での座席間格差」は広がったけどれども、より視野を広く取ると、「現場」と「在宅」の格差や距離感はむしろ縮まったと言えるのではないでしょうか。地方在住のファンやライトファン層へのアピール手段を拡充させたいハロプロにとっては、これはなかなか良い施策のように思えます。自分が東京在住のヘビーユーザーなもんだから、その視点は抜けていましたね。
そういうわけで、当初は私も「コンサートで撮影なんて」と思っていたクチだったのですが、意見を改めたいと思います。残る問題はルールに反して動画を撮る人や、ただでさえ視界が悪いライブハウスではどうなるのか。まだ試験段階なのでそのあたりは様子を見ながら本格的に導入されるのかどうか決まっていくのでしょう。できれば全員がルールを守って、新しい楽しみ方として多くのファンに資するものになればいいなと思っています。
(※)レス厨にレスするメンバーを見るのがあまり快くはないように、撮影者に向けてポーズを撮るメンバーを目にするといい気はしないという人もいるかもしれません。ただ撮影の場合は、撮影者個人へのレスというよりは、その写真を目にする多くのファンに向けてのサービスだと考えた方がいいかも。実際見た感じ、おそらく真莉愛、生田、ムロあたりはそんな感じで、ライブビューイングのカメラに表情をキメる感覚に近いんだと思います。
撮影していると、メンバーが自分個人にレスをくれているのか、カメラの向こうの多くのファンに向けてサービスしているのかは、意外と判別できるものだなと感じました。
■撮影例:最前から撮影した牧野真莉愛さん
牧野真莉愛さん。脚をヒザでクロスさせ、足首でさらにクロス。伸ばした指先まで神経が通ったポージング、そこからさらに顔を上げて2階席に手を振る愛嬌。アイドルとして完璧!
それはそうと後ろの加賀さん、直立不動の気をつけからロボットのように腕を上げる姿を見てると無限に愛しさがこみ上げて来ませんか?
2人を見比べるとつくづくアイドルとしての魅力に決まった「正解」なんかないなと思えますね。 いろんな魅力を持ったメンバーが一緒に頑張れるからこそ素晴らしい!
Hello!Project 2020 Winter Hello!Project is[ ]
新年を迎え、撮影可とジャンプ禁止という二つの要素が加わった新しいハロコンに1月3日に参加しました。昼のB公演は26列。夜のA公演は最前列の一番端。浅倉樹々ちゃんはインフルでお休み。宮本佳林ちゃんは病み上がりでの参加。
■撮影可
これに関しては別更新で。
■ジャンプ禁止
やはり飛びたくてウズウズする場面はありますね。屈伸で対応したけど筋肉痛だよ(汗) でもマサイとかに視界を塞がれないという安心感はあります。今度どうなっていくのかなぁ。警備の見回り頻度が上がったという意見もあったけど、私の印象では頻度は今までもあんなもんかと。1曲1往復ぐらい。
私はBEYOOOOONDSの面白いところが好きなんだけど、それでもカウコンとハロコンを見て、パフォーマンスの王道で研鑚を積む先輩グループの地力の強さ見せつけられた気分もあるんです。そして今回それを特に感じたのがこぶしファクトリーでした。もちろんビヨも高いスキルに下支えされた上で面白いネタをやっているわけだけど、ただ歌中の歌詞の聞き取りやすさに関しては難があると前から思っていたんです。
その点、本当に段違いでこぶしは聞き取りやすかった。この聞き取りやすさって、もちろん人数が少ないこともあるけど、思うにアカペラ歌唱の経験を重ねたことで、発声のタイミングや音程の合わせ方の精度が一段上がっているんじゃないかなと。特に『明日の私は今日より綺麗』みたいなミディアムテンポの曲の方が合わせるのは難しくて、普通は歌い出す瞬間でちょっとバラけるものなのに、息を吐き始めてから“声”になるまでの0.0数秒のタイミングまでバッチリ合ってて驚愕しました。
また『好きかもしれない』ではれいれいのソロからユニゾンに移行していくんだけど、5人の声や発声のタイミングがしっかりそろっているので視点が拡散せずにギュッと焦点が集約される感覚が継続するんです。これは一人の女性の心情をフォーカスしたストーリーを歌う上で非常に有効に機能しているように感じました。当初はこぶしのアカペラへの取り組みを「アイドルがそんなアカペラに力を入れてもな」と斜めに見てたけど、確実に「表現力」というアイドルとしての本道に還元されていますね。。
■BEYOOOOONDS
一方のBEYOOOOONDSは、『眼鏡の男の子』をアンジュルムとキャスト入れ替えで披露してそのフォーマットの優秀さを証明しました。
Bパターンでは、BEYOOOOONDSとアンジュルム、こぶしとつばき、Juice=Juiceとモーニング娘。がそれぞれペアとなり、互いの持ち歌を入れ替えて歌うという演目があったのですが、ビヨ&アンジュはそのトップバッターだったので、最初はそれを知らずに普通に桃々姫が袴で出てきて『眼鏡の男の子』が始まるのかと思ってたら、桃々姫の後ろから室田さんが出てきて「あ、さてさて」と始めるわけですよ。ウザい女子高生タケにやたら地団駄がダイナミックな桃奈お嬢様、そして眼鏡の佐々木莉佳子。こういう入れ替えものは個々人の歌パートや演者のキャラクター性がはっきりしているほど面白いわけで、『眼鏡の男の子』はまさにもってこいだったわけですね。Bパターンの一番の見所だったと言ってもいいかと思います。ももちの「許してニャン」とかミルクボーイのネタみたいに、他人にやらせたり、別のナニかを代入して成立する拡張性があるのは強いですね。
前田こころちゃんは大好きな佐々木莉佳子さんにつきっきりでフリを教えたりしたんだろうか。想像すると心がほっこりします。
代わりにBEYOOOOONDS中心で『人生すなわちパンタ・レイ』を披露。冒頭のセリフはまさにくるみんの本領発揮! ・・・と思っていたらこの役割は回替わりらしい。
どうするのかと懸念されてた『元年バンジージャンプ』は『新年バンジージャンプ』に変化。このアメーバのような柔軟性もBEYOOOOONDSの強みですね。
つばきファクトリーはとにかくきしもんの歌が良かった! 普段はあんなおちゃらけキャラのクセに! ギャップゥゥ! そしてりさまるは曲中での自分のキャラの使い方を完全に把握していた。
この2人のおかげで、さゆがいた頃の娘。のMVみたいに、「キメでこの子を投入しとけば全体の印象が締まる」という勝利への方程式がハッキリしていた。 そして組み立てがしっかりしてるからこそまおぴんがゴール前にフリーで走り込める図式。
あとは谷本あんみぃが、私の記憶より数段歌が上手くなってて驚いた。これは下手メンからスキルメンに進化したあーりーコースあるな。
■Juice=Juice
一方でメンバー個々人のスキルが極まっているのにグループとしての印象がちょっと薄かったのがJuice=Juice。でもこれは私が新メンバー2人に馴染んでない上に、エースメンバーの宮本佳林ちゃんが病欠&病み上がりで精彩を欠いていたので致し方なし。
和田リーダーの卒業後に中西さんと勝田さんが立て続けに抜けたアンジュルム。ただ年長としてタケ一人が上にいる構図は和田リーダー時代に近いバランスを感じてまとまりはいいように思いました。それだけにこの体制でもうしばらく落ち着いて欲しかったのですが・・・。まぁ、メンバーの卒業・増員はハロプロの宿命なので致し方ないか。
■モーニング娘。’20
私はモーニング娘。の歌パートが極端に偏っているのがこれまであまり好きじゃなかったのですが、『ラブペディア』などで随分とそれが緩和された印象。加賀さんや生田の見せ場もチラホラあったし。曲的にも『人間関係No way way』と『ラブペディア』が久しぶりに私的にヒットだったこともあって、かなり楽しめました。
■シャッフル
シャフルの組み合訳はsideAは加入期ごと。sideBは生まれ月ごと。同期ユニットは「エモい」と評判だったんですけど、実は私は誰が何期で入ったか詳しくないので、いまいちピンと来てなかったり。かえでぃーの同期とかメンバーが頻繁に発信してくれてるのはさすがに把握してるけどね。
■Hello!Project is[ ]
人生ですね。東京での友人はほぼハロヲタですし、妻さんともハロを通して知り合ってるので、ハロがなかったら人生に何もなくなってしまう!
島倉りか ハロショ 千夜一夜イベント
りかちゃんのこれまでの経歴が年表形式で語られたんですけど、小学生までは公園になってる実を食べただの、昆虫バトルだの、近所のビワを盗んで怒られただの男の子みたいなエピソードしか出て来なかったのに、中2の時にお爺ちゃんと従妹と一緒に原宿に行ったらスカウトされまくったというのは、まるで「山で育って自分がどれくらい強いのか全然知らない孫悟空が街に出たら強すぎて無双!」みたいなエピソード。
ちなみにその時はプリクラに「スカウト計6回!」と書き込むほどわかりやすく調子に乗ったらしい。でもそれは瞬間的な盛り上がりで、別に芸能の道に興味を持つわけではなく、その後は受験に突入。高校に入ってからもターザンジャンプで川に飛び込んだりまだまだヤンチャ。後に本人に黙って勝手にオーデションに応募したことから考えて、この時の大量スカウトはむしろお母様の方にインパクトを残したのかも。
ちなみに合格した高校では『タッチ』の南ちゃんに憧れて野球部のマネージャーに志願するも、既に他に2人の新入生女子が入学以前からマネージャー活動をしていたので断わられたとのこと。 「ズルくないですか!?」 と島倉お嬢様はいたくご立腹。しかしそのまま入部してりかちゃんが「野球部員の彼女」になってたかもしれないと思うと、ヲタクにとってはその女子2人はまさに救いの神。最上級のグッジョブを捧げたい。
■盛りだくさん会
3倍握手は怖い。シングルの握手は事故ってもライフを一つ失うだけの負傷で済むけど、3倍握手での事故はライフ全損、トラックに轢かれる致死レベル。異世界転生して坂道ヲタクになってしまう。
一岡&高瀬トランプゲームでは「楊貴妃と明智光秀だったら楊貴妃の方が弱そうだねw」なんて言ってたら、最後見事にいっちゃんとのサシ勝負で負ける。その後に入った妻さんも負けて、2人に「夫婦そろってwww」とプゲラされるなど。
私は印象が薄いお弱いオタクのために何度お会いしても島倉りか様には(見慣れないヲタク来た・・・・・・)という顔をされてしまうので、今後は
「そうか、君にとっては初めましてだったね・・・」
というタイムループものの主人公の気持ちで握手に臨むことにしました。 「タイムループ彼氏ヅラ」という新しいライフハックです。
(ただしループした回数だけ ちゃんとお金は減ってる)