えだは

モー神通信のTKです。ほんばんは。

口パク

先日の『ミュージックステーション』にてAKB48が出ていたんですけど、その時に200人のファンを前に歌っていた『AKBフェスティバル』って曲が衝撃的でした。なんせ

「みんな一緒に 大きな声で歌を歌おうぜ!」

って歌詞なんですが、これを口パクで歌ってるんですよ。ファンの前で。



これまで先方が口パクだってことを私はそんなに気にしてはいなかったんですね。ハロプロでもダンスが激し過ぎたり、音響上の問題がある会場(スポーツフェスティバルとか)だったりした時に口パクのこともありましたし、もっと根本的には「よそはよそ、ウチはウチ」だと思ってましたから。ただそれでも、人数が多すぎるが故の機材的な問題で生歌が不可能な場合はそのことに忸怩たる想いは持っていて欲しいし、スキル的な問題で生で歌えないのならそのことに「申し訳ない」「悔しい」という気持ちをどこかで持っていて欲しいと思っていたんです。そして「いつかは生で歌を届けたい」とも思っていて欲しいと。


ですが、上記の歌詞を口パクで歌わせているのを見て、先方の運営は口パクに対して疚しさや申し訳なさをまったく感じていないのだと理解しました。そこに何かしらの想いがあるなら、さすがにこの歌詞は無理でしょう。彼らは歌のフィールドで商売をしながら、歌で何かを伝えること、歌で人と人がつながることをまったく想定していないし、客がそんなものを望んでもいないと考えている…。そのことで、なんだか空しい気持ちにもなったし、また自分や自分が応援しているアイドル達が大切にしていることが冒涜されているように感じたんです。私は今まで、秋元康とその周辺の大人たちやその商売のやり方は嫌いでも、それでも世間の人々がAKBを非難している時にはアイドルヲタとして彼女たちを擁護する側でした。だけど、昨日のアレを見てもう擁護はできないと感じました。あれは正しくはないし、歌に敬意を持っていない人達が業界を席巻している状況に正義はないと感じたからです。
(そして彼らにとって自分達の行いが正しいか否かはまったく重要な問題ではないのでしょう)


それと、私は向こうの組織は嫌いでも決してAKBのメンバーそのものを嫌いだと思ったことはなかったんですけど、この歌詞を平気で口パクできる人達はさすがに応援できないなと思いました。だってそれはもう平気で嘘をつけるってことですから。まぁ、彼女たちも最初は違和感を抱いたんだと信じたいです。歌が好きでアイドルを目指してきた子たちなんでしょうから。でも何度も客の前で口パクをしているうちに「こんなもんなんだ」と慣れちゃったのでしょう。それを「ファンに対して誠実ではない」と胸を痛めるようではあの場には立っていられないのかもしれません。でもきっとそうやって不誠実を自分に許すことを積み重ねることで歌に宿る魂の力は失われていると思います。


今アイドルを目指している女の子はたくさんいると思います。ですが、もし貴女が歌を大切にしたいのであれば、AKBグループはやめておいた方がいいと思います。