リアルお見合いその3
お見合いするにあたっての唯一の懸念は、相手が私を一目見るなり「はぁ、一日無駄にしたわぁ…。コレないわぁ…」 みたいに幻滅されることですよね。私の方は多分大丈夫だと思うんですよ。だけどねー、相手はねー……なんせお今回、見合い用に送った写真って15年以上前のものだったらしいんですよ! 確かにスーツの写真って姉ちゃんの結婚式以来撮ってなかったけね。でもいくらなんでも15年前て! どう考えても写真詐欺じゃないですか!
まぁ、「昔の写真」ってことはさすがに了解してもらってるにしても、ねぇ? 「騙された…」みたいなテンションの人と2時間お話するなんて地獄以外のなにものでもないですからそこだけが心配でした。
まぁ、そんな心配もありつつ、前日になって「お見合いの心得」みたいなのをググってみたんですけど
・明るく爽やかを心がけましょう。
・失礼のない、清潔感のある服装を心掛けましょう。
・気に入らなくても、そういう態度は見せず、
最低でも30分以上は一緒にいるようにしましょう。
・身元調査的な話ばかりしないこと。なるべく楽しい話題を心掛けましょう。
って、でぇーい! 「中学生の初めてのデート」やないんやから、そないなことは言われんでもわかってるがな! あてにならねぇ…。
「それがそうでもないのよ」
「そうなんですか?」
「ええ、こう言ったらなんだけど、男性はあんまり喋らない無口な方が多いわねぇ。そういう人の時は仲人する方も大変なんよ。話をふらないといけないでしょう。アナタみたいにパッパパッパ喋る人は珍しいんよ」
「いやー僕は緊張した方が喋ってしまうタチなんですよねぇ。
特にこんな綺麗な人の前やと!」
「 」
「…そんなけ喋れたら大丈夫やね。じゃああとは若いお二人で」
というわけで仲人さんは開始20分ぐらいで退場。会話はやっぱり私の職業欄「フリーライター」とはなんぞやという話が中心になりました。とりあえず写真詐欺で訴えられることはないようです。
大体お見合いそのものは2時間ぐらいで終わることが多いらしい。そんで、お見合いが14時からだったんで、17時から大学時代の友達と梅田で飲む約束をしてたんですよ。
「…で、●●さんが顔を出したら、みんな驚くと思うんですよね。
なんで連れて来てんねん!って。面白そうじゃないですか?」
「 」
「良かった。これを面白がってくれる人で。まぁ見ての通りフラフラ生きてますが、友人だけは割と自慢できるんで」
「 」
「ありがとう。じゃあ行きますか」
と、なぜか飲み会にお相手も飛び入り参加することに。