えだは

モー神通信のTKです。ほんばんは。

読了

『鼻』(曽根圭介)、『姉飼』(遠藤徹
『お葬式』(瀬川ことび)、『サンマイ崩れ』(吉岡暁)

書き忘れてたけど、ここんとこは近くの図書館にあった角川ホラー大賞関係の文庫をまとめて借りて読んでいました。過去に読んだ角川ホラー関係の書籍は以下の通り。

第2回大賞: 『パラサイト・イブ』(瀬名秀明
第2回短編賞:『玩具修理者』(小林泰三
第3回佳作: 『ISOLA』(貴志祐介
第4回大賞: 『黒い家』(貴志祐介
第4回長編賞:『レフトハンド』(中井拓志
第6回大賞: 『ぼっけぇきょうてい』(岩井志麻子
第6回佳作: 『お葬式』(瀬川ことび
第10回大賞: 『姉飼』(遠藤徹
第10回短編賞:『白い部屋で月の歌を』(朱川湊人
第12回大賞: 『夜市』(恒川光太郎
第13回短編賞:『サンマイ崩れ』(吉岡暁)
第14回短編賞:『鼻』(曽根圭介
第15回長編賞:『粘膜人間』(飴村行)
第15回短編賞:『トンコ』(雀野日名子
第15回短編賞:『生き屏風』(田辺青蛙


第1、3、5、7、9、11、13、14回には大賞受賞作はなかったので、大賞受賞作で読んでいないのは第8回の『ジュリエット』とまだ文庫化されてない『庵堂三兄弟の聖職』だけ。こうして見ると結構読んでるな。角川ホラー大賞の良い所は、マイナージャンルでもろもろ影響が少ない分、不作の年はバッサリ「該当者なし」にしてしまうので(第1回から該当作なして!)、受賞作に関してはある程度の水準が保障されていること。そして乱歩賞と並んで新人の登竜門的な位置付けにあるので新しい作家のデビューに立ち会えることなどが挙げられます。ちなみに上記の中で一番怖かったのは貴志祐介『黒い家』岩井志麻子『ぼっけぇきょうてい』を読んだ時にはレトロなのに新鮮という、椎名林檎の曲を初めて聴いた時のような衝撃を覚えた。朱川湊人『白い部屋で月の歌を』は概念上の風景をこんなに明確に文章でビジュアル化できるのかと驚いた。やはりデビュー作で何かを感じさせてくれた作家の作品は、その後の作品でもその才気を中核として外れがない。最近読んだ中では雀野日名子が一番気になってるんだけど、最近のお仕事だと映画のノベライズとかレポ系とかが多くてあんまり小説書き下ろしてないんだよなー。