2008-03-17 読了 『かなしぃ』(蓮見圭一:新潮文庫) 一言で言えば大人の情感を描いた短編集。 生きるということは何かを失い続けるということでもある。そんな切なさを基調として、その人生の中で、切なさを自覚した大人同士がしばし寄り添う。ここで描かれるのはそんな静かな物語たち。 あと、この小説中では大人同士の友情の場をお酒が仲介する場面が多くて、あまりお酒が飲めない身としてはしみじみ羨ましく思った。