えだは

モー神通信のTKです。ほんばんは。

九十九式更新終了に寄せてなんだか自分語りなんだか


2006年の終了と共についに九十九式が更新停止。


かつてネットには「モーニング娘。テキストサイト」という界隈が存在し、百花繚乱、綺羅星のごとき書き手たちがモーニング娘。に関して言葉を尽くしていた。その多くは「ニッキモニ」というリンク集に名を連ね、互いに高め合いながら刺激的な言説空間を作り出していたという−−−


これが、ニッキモニ時代の終焉と入れ替わるようにモーニング娘。ファンサイトを立ち上げた私としての、「自分以前時代」の認識です。もちろん並行して「ファンサイト」と呼ばれる世界もあり、数としてはそちらの方がマスだったことは知っていますが、とりあえず自分の嗜好的にはニッキモニ界隈の方がウエイトが高かったのです。


そうした世界に惹かれてモーサイトを始めた私としては、こうしたテキストサイトの書き手というのは、目指すべき目標であると同時に一種の伝説でもあったわけです。九十九式の活動停止は、私にとってはそうしたリビングレジェンドとして、私の前を走ってくれていたの最後の一人が視界から消えたことを意味するのでした。


「梨華の時間」、「エスロピ」、「風」、「桃色加護実験」・・・
その頃のサイトはテキストとして普遍的な魅力を持っていたが故に、モーニング娘。ファン以外の人にも届く魅力を持っていました。実際、まだモーヲタじゃなかった頃の私がこれらのサイトにハマり、そこからモーニング娘。を好きになっていったのですから。私もそのような人になりたいと憧れたのですが、残念ながら私には普遍的魅力を持ったテキストを書く技量がありませんでした。私にできたのは一ファンである自分を曝け出しつつ、簡易な言葉でモーヲタとしてモーヲタに向けて語るサイトを作ることだけでした。だけど当時はそれでも良かったのです。先述のような「大手サイト」の先輩たちが外に向けた活動は十分にしてくれていたので、私は安心して内に入ってきてくれた人とモーニング娘。の楽しさを語り合い、共通認識を確認し合うだけでも十分でしたし、そこにニーズもあったのです。


ですが、モーニング娘。が外に向けた魅力を減退させてゆくのと時を同じくして、ある人は生活の事情から、ある人は情熱を失い、モーテキストサイトは一つまた一つとその数を減らしていったのでした。外向きのサイトが閉じ、内向きな自分が残されることに、足場が崩れるような心細い想いを抱いたことを覚えています。自分が外に言葉を届けることができないなら、せめて内側の人には外の人を遠ざけるような真似だけはやめて欲しいと、言葉を重ねた時期でもありました。


ニッキモニ時代、「娘。アンテナ」隆盛期、そしてblog時代へ−−−その後さまざまな変遷を経て時代は今に至ります。ですから九十九式の活動停止が「時代の区切り」だとは思いません。区切り自体は遠い遠い過去についてますから。ただやはりそこにはモーニング娘。から最後のオリジナルメンバーである飯田圭織さんが卒業した時のような感傷を感じてしまうのでした。
まぁ、私の方が先に第一線から引いてしまっているので、ホント勝手な感傷としか言いようがないんですけど。




あと単純に私としてはハロプロに関する同じ価値観を持つ同士サイトが一つなくなったことにも寂しさを感じています。その価値観とは端的に言えば
「辻ヲタだけどキッズに流れない」
というような所に表れるものだと思っていただければいいでしょう。「小さい子が好きなんじゃない、辻ちゃんだから好きなんだ」という気持ちをみんなが共有しているものだと勝手に思い込んでいたら気がつけば周囲はみなキッズヲタに・・・。宮本さんはそういう時に感じる寂しさを慰めてくれる存在でもあったのです。




そんなわけで、また九十九式とは違った形でネット上での活動は続けられるものだと(勝手に)期待はしていますが、宮本さん、ひとまずは6年間お疲れ様でした。


宮本さんを始めとする先輩方がいたからこそ、
私もサイトを続けてこれました。
ありがとうございます。




PS
辻希美名言集世界遺産として永遠に残してください。