えだは

モー神通信のTKです。ほんばんは。

『椿山課長の七日間』

突然死した中年男(西田敏行)が生前やり残したことを果たすため、美女(伊東美咲)になって期限つきで蘇る−−

浅田次郎の同名の小説を映画化した『椿山課長の七日間』を試写で見てきました。一般的に原作を読んでから映画を見た場合、描写不足などに不満を持つことが多いと思うのですが、この映画はそうしたストレスを一切感じることがありませんでした。限られた時間に詰め込むためのプロットの取捨選択と交通整理において完璧な仕事が行われていたのでしょう。


内容は浅田節を実に忠実に映像化。ディテールを追うのではなく、総体として受ける印象が浅田次郎の小説と近しいと感じました。これはいい映画化ですね。



あと単純な感想として
「これ100人見たら100人とも伊東美咲を好きになるんじゃねーの?」
とも。


まずこの物語においては「チビでデブのおっさんがうら若き美女に変身する」のがキモなので、彼女が「美人」として描写されるのに嫌味がなく、それ自体がユーモアとして成立している。さらに一般のドラマ上の若い女性に対する反発に、「しょせん自己中心的な小娘の痴話ドラマ」というようなものがあると思うんですが(私だけ?)、この物語で描かれる心情とは「人間としての年輪を重ねた男の、死を通して純化された家族への愛」なわけだから反感の持ちようがない。あと喪服が色っぽい。と、いうわけで伊東美咲が麗しいわけですよ。


あと準主役として『女王の教室』で主演を熱演した志田未来も活躍してますので、U-15好みの方にも満足いただけるのではないかと。



<公式サイト>
http://www.tsubakiyama.jp/