えだは

モー神通信のTKです。ほんばんは。

リボンの騎士

もし私がよその劇団のスカウトマンか何かだったら、あの中で声をかけたのは藤本だけだったでしょう。結局、一つの話の中で役割を割り振るには グループ構成員のキャラクターに幅がないのです。


今回の劇で本人のキャラクター性と役所で相乗効果を生んでいたと言えるのは久住と藤本…ギリギリ小川・吉澤ぐらいのもので、あとは順列組み換えで入れ替え可能に思えました。もちろんスキル面で主役は高橋以外にありえないのですが、キャラクター面では入れ替え可能だったように思います。


時間が限られたミュージカルだとどうしても説明不足で唐突な展開というのはあって、それをフォローするのが役者そのものが醸し出す説得力だと思うのです。(それは普段のキャラクターを知ってるかどうかとは無関係に)だけど、女装したサファイアにはフランツの一目惚れを納得させるだけの運命力(?)を感じませんでした。


「誰がやってもいいけど
 スキルがあるから高橋に」


残念ながらこれは娘。に長期の停滞をもたらした状況に酷似しています。高橋はそれを超えてセンターにふさわしい輝きを身に着けたわけですが、演劇においてそれを実現するにはもう少し信頼の積み重ねが必要ということでしょう。




今回に関しては、なんか全部あの脚本の人の想定内の出来な気がするんですよね。もちろん優秀なスタッフの期待に応えたのは素晴らしいこと。だけど、 果たしてモーニング娘。つんく♂の「想定内」だけで終わっていたならば、これほど私を惹きつけてはいない。


その誰かの想定からはみ出た部分に娘。の本質を見る私としては、もの足りないと感じる部分もあったのは事実なのです。 娘。参加故のネガティブ要素が見えなかった(ライブパート以外)のは非常に良かったし安心しました。だけど娘。が参加したからこそのプラスアルファという点ではややもの足りないものを感じたのも事実なのでした。