えだは

モー神通信のTKです。ほんばんは。

最近見た映画

■『デッドライジング ウォッチタワー』

謎のウイルスの蔓延によりゾンビが大量発生したものの、ワクチンが開発され、ゾンビ化の抑制と感染者の隔離に成功した社会。しかし、ネットニュースの配信者が隔離地域の取材中にワクチンが利かなくなる感染者が続出し……というストーリー。一度ワクチンが開発されているという設定が新鮮でもあるし、最初は軽薄な動画配信者に過ぎだったのに、深刻な事態や感染者の苦悩を目の当たりにして使命感を抱き始める主人公とか、キャラクターの造形も好感が持てるもの。大脱出モノとしても見られるし、ワクチンがどうして効かなくなったのかの謎解きの要素もあるし、軍の陰謀とか、ネット配信とか現代的な要素を盛り込もうとしたり、ストーリー的にもちゃんとしようとしてるんです! ただそのすべてをスコップと日本刀を連結させた自作武器のビジュアルのアホっぽさが台無しにしてしまっている。それスコップ振ったら日本刀の方 自分に刺さるよね!? 何故それを入れた! とも思うけど、なんかそういうどうしようもなくセンスがB級な部分が愛せる一作。
センスはないけど頑張ってるタイプのバカ


■『高慢と偏見とゾンビ

ジェイン・オースティンによって書かれた文学名作『高慢と偏見』を、原文を80%残したままゾンビ小説に改変した世にも奇妙なマッシュアップ小説の映像化。この映画のアホな 素晴らしい所は、衣装や背景などを徹底的な作り込んで18世紀末のイギリスの田舎町や上流貴族社会を作り上げていること。ゾンビシーンを除けばちゃんと『高慢と偏見』の映画として成立し得る高級なビジュアルを作り上げているんですよ。言ってしまえば出オチになってる一発ネタのために費やした努力のあまりの量に、普通のシーンを見ている時でも「アホや… アホや…」という感慨がしみじみと湧いて出ます。どう考えたってタイトルに「ゾンビ」って入ってる時点でジャンル映画にしかならないのになんで大金かけてそれをしようと思った!?
一見すると取りすましててまともだけど実は常に下半身丸出しなバカ


■『ネイビーシールズ オペレーションZ』

ゾンビが大量発生した封鎖地域のど真ん中での、政府要人の救出任務に就くネイビーシールズの活躍を描く。「最強の軍隊 VS ゾンビ」という切り口なんて面白いに決まってるじゃん! …と思って意気込んで見たらいろいろショボ過ぎて大脱力。まずネイビーシールズが5、6人と少ない上に、アクションも下手でサバゲーおじさん程度にしか見えない! もうこの時点でこの作品のコンセプトがそもそも不成立! CGはあまりにチープ! そしてゾンビは走るタイプなんだけど、まったく演技指導をしてないのか、めいめいがゾンビらしさを出そうとした結果、ビッコ引いたみたいな歩き方になってる! しょ、しょぼい……(汗) ちなみに本当にサバゲーおじさんがゾンビと戦う映画ならそれはそれで見たい。


あと途中でストーリーの都合で、ラストまでに主人公がゾンビに噛まれてないといけないんだけど、その要素を消化するために、主人公はそれまで普通にゾンビと戦闘してたのに、トボトボ歩いて来る少女ゾンビに対して「近づくな。敵じゃない。ホラ、銃を下げたから」とか突然言い出すんですよ。もう単純に、脚本がヘタ!
何をやっても駄目なバカ


■『アフターデイズ・ボディ 彼女がゾンビになった世界』
前作『スリーデイズ ボディ 彼女がゾンビになるまでの3日間』は、ヒロインが行きずりの男との性交によって謎のウイルスに感染してから、ゾンビ化するまでの3日間の恐怖をヒロイン目線でじっくり描いたもの。この続編は前作のラストでヒロインと性向した男のその後の3日間を描いたもの。今回は自分がゾンビ化する様だけじゃなく、自分のせいで家族を含めた周囲の人間に感染が広がっていく様を描き、見る者の嫌悪感を引き出している。「ゾンビの恐怖」じゃなくて「ゾンビになっていく恐怖」を描いた切り口が新鮮。嫌な気持ちになれます!
喜ぶポイントのクセがすごいヤツ