えだは

モー神通信のTKです。ほんばんは。


実写版の『進撃の巨人』でミサカがトロフィーガールになっておるという評判は本当なのでしょうか…。「人食い巨人」、「壁」、「立体起動装置」といったガジェット以外では、ミサカのキャラクター性は原作で結構気に入っている点なので気になるところ。



そこで思い出すのがやっぱり『マッドマックス 怒りのデス・ロード』。もう「デス・ロード」ってサブタイからして80年代映画テイスト丸出しで、頭を空っぽにしてあの頃の気分のままに最新映像を楽しむおバカ映画かと思いきや(いや実際に頭は空っぽにはなったんだけど)、作品が背負う時代性は完全に現代のそれにアップデートされるんですよね。決してシリーズをリブートさせた動機が「CG技術が発達したから」ではない。濃厚な80年代テイストの奥に今の時代にそれを作る意義がきちんと見える、今しか作れない、今見るからこそ刺さる作品になってる。


ハリウッド映画だと「社会派」はもとより、こういったアクション娯楽映画やマーベル.C.U.みたいなアメコミ映画でも現実に対するなんらかのテーゼや批判性を盛り込んで作劇の要石にしていたりするじゃないですか。どうも日本のエンタメ作品は「時代(現実)と向き合う」という視点に欠けていて、オタク向けかデートムービーかに2極化している印象。


進撃の巨人』も原作の方は好き嫌いはともかく、今の日本の閉塞感から生まれてきた作品であり、それがヒットの鍵となった作品であることは明白なので、もし若い作家の作品に乗った時代性を年寄りの作り手が掬い切れなかったのならそれは残念なことです。私は平成『ガメラ』シリーズ信者なので樋口監督は大好きなんですけどね。