えだは

モー神通信のTKです。ほんばんは。

ひなフェス2015 〜満開! The Girls Festival〜

■会場
このイベントの最大のネックは会場のパシフィコ横浜が完全平地なこと。普通の会場構成だと後方の席ではほとんど見えなくなってしまいます。そのため去年までは会場後方にもサブステージを設けたりして対応していました。それが今年は会場の中央をステージが分断し、その前後に客席を設けるという大胆な構成。単純に最後列でもステージまでの距離は半分になります。もちろんステージのどちら側にいても少なくない時間はメンバーの後姿を見ることになるのですが、そこはステージの両面両サイドに設けられた大型モニターによって緩和されていましたね。メンバーが全方位に向く曲目もありますし、思った以上に寂しくはない感じ。おそらくは「パシフィコ横浜で」というのは動かせない命題としてあるのでしょうね。平地ですからどうしたって万全にはなりませんし、今回の構成でも問題がないわけではないのですが、そこでできるだけ良いステージを作り上げようと試行錯誤する姿勢には好感が持てました。


■構成
Juice=Juice、アンジュルム、カントリー・ガール、モーニング娘。℃-uteが順番に数曲ずつ披露し、ゲストの2曲やスペシャルユニットの出番、全員曲の『桜ナイトフィーバー』を挟んで折り返し再び各グループが出演。最後にメインディッシュとなったグループが多めに歌って、最後に全員曲で締めという構成。


■Juice=Juice
私にとってJuice=Juiceはデビュー1年目の曲調があまりに好みドンピシャだったために、それ以降の路線に乗り切れないでいたのですが、爽やかな新曲の『Wonderfull World』はその≪1年目の呪縛≫を払拭して、新しい姿に目を向けさせてくれた気がします。「脂が乗っている」という表現がぴったりなパフォーマンス能力を見せてくれました。『Ça va ? Ça va ?』もカップリング的な意味で佳曲かと。ただあの衣装は温泉宿の浴衣の前をはだけているようにしか見えない…。


アンジュルム
やはり『大器晩成』は楽しい! ちなみにサビでメンバーが半分に分かれて前後に交互に行き来しながら歌う『乙女の逆襲』は、今回のステージ構成に最もマッチしていましたね。


■カントリー・ガール
毎回『愛おしくってごめんね』を歌い出す前にももちが可愛く曲フリをしても音楽が始まらずに、嬉唄ちゃんが紹介すると始まり、憮然としたももちがモニターに抜かれるという小芝居がw 毎回少しずつ内容を変えてて楽しかったな。まなかんまなかん。


そして『初めてのハッピーバースデー』では森戸さんが「ちこ〜く」のパートをもらってたんだけど、それがもう何の工夫もない気の抜けた「ちこ〜く」を放り込んでて笑ってしまいました。これはヲタ仲間に教えてもらってたんで、意識して見てたんですけどね。工夫次第では結構印象に残ることができるパートなはずなのになぁ(汗


モーニング娘。
回ごとに演目は違いましたが、基本的にはシングル曲と春コンからの選曲が多めの構成。そしてシングル曲のEDMとフォーメーションダンスという組み合わせではこういうステージ構成では不利でもありましたね。ただ普段のフォーメーションを知っているいつもの曲だったからこそ、後ろから見られるのが「裏側はこうなってるのか!」という発見と楽しさがありました。特に後列の移動が大変な『ワクテカ』なんかは水面下であがく白鳥の足を見てる気分でした。全方位に向ける曲が『ドッカ〜ン! カプリッチオ』だったのはさすがに飽きた感はありましたけどね(汗 従来のファンは聴き飽きてるし、かと言って特に新規ファンが喜ぶ曲ってわけでもないし…。『ミラコー』は最近歌ったし、あそこは『みかん』か、久しぶりに『ラブピ』あたりでも良かったような気がします。あとそういや『イマココカラ』は歌わなかったなぁ。


ただそんな中でも『時空を超え、宇宙を超え』と『夕暮れは雨上がり』は群舞としての美しさに胸を打たれました。道重さんの胸が締め付けられるような切ない美しさとはまた違った、ふくちゃんの慈愛が加わった優しい空気をグループ全体に感じましたね。とにかくこの2曲ではふくちゃんの美しさが完全に臨界を超えていました。まさに「愛しくて愛しくて尊さを感じてる」レベル。あと鞘師さんの衣装もぽにょ化により臨界を突破。ウェストが弾け飛んでいたようです。


℃-ute
新曲の『次の角を曲がれ』と『女性中間管理職』に加え、ソロコンでのキラーチューンを投入。さすがの実力を見せつけてくれました。『次の角を曲がれ』は中島卓偉さんのげ曲からテンポを落としてスケール感を出したという事だったけど、そのスケール感がパシフィコの広い会場にはマッチしていましたね。



モーニング娘。のセットリストに関して文句も書きましたし、界隈でも不満を聞きました。でもまぁ仕方がない部分もあると思うのです。ハロプロ内で最大勢力とは言えないアンジュルム℃-uteは、ひなフェスのようなハロプロ合同の場においては目標を設定しやすい。すなわち、「この機に自分たちを見ることになった娘。ヲタを我が物とせよ!」です。その点、一時期ほどではないにしても娘。はハロプロ内では最大勢力なので、ひなフェスのような場では切実さが他のグループに劣るのは仕方がない面もあります。栄光ある看板の維持こそが優先責務であり、直近の最重要課題は「12期を含めた単独コンサートの成功」ということにならざるを得ませんからね。


でも単純に考えて、新メンバーを4人もいれて、道重さんという中核を失って、それでも「これぞモーニング娘。!」という単独コンを成立させたのはとんでもないことだと思うんですよね。そんな事を10年以上見続けてるからなんだか当たり前のようになっちゃってるけど。単独コンとはセットリストを変えてきた℃-uteはもちろん偉いけど、12期に10年選手の先輩達と同じようにしろって言うのは無理な話だし(しかも12期は義務教育中で時間も取れないしね)。もちろん客として不満を感じるのは仕方がないし、何を言うのも自由なんだけど、春コンが素晴らしかったことも同時に思い出しておかないとね。