えだは

モー神通信のTKです。ほんばんは。

最大の危機にハロプロは再び羽ばたく

2014年末から2015年にかけてハロプロは、道重さゆみBerryz工房、共に10年以上もその独自性と精神性を支えていた道標を一度に失いました。その喪失はあまりに大きく、従来ならばこれがハロプロの凋落の契機となってもまったくおかしくない状況です。しかし2015年に入ってのハロプロの風景はどうでしょうか? フクムラ体制下におけるモーニング娘。の12期の躍進と『プリキュア』との大型タイアップ、改名増員したアンジュルムの『大器晩成』による爆進スタート。古参をも萌え狂わせるカントリー・ガールの可憐さ、そしてこぶしファクトリーの祝福されてのデビュー…。なんと言うことか、どれも勢い充分、明るい未来しか感じさせません!


これは本当にすごい事で、業界全体を見渡しても、ここまで世代交代(とザックリまとめますが)が上手く行っている例はないんじゃないでしょうか。どんな大資本・大グループが万全を尽くしてもこればっかりは想定通りには上手く行かない。実際モーニング娘。だって黄金期以降、長い間それができずに苦しんでいたわけですしね。


もちろん偶然の要素も大きいでしょう。だけどそれが今回ここまで順調に進んでいるのは、『MUSIC+』における『大器晩成』のプロモーションにも見て取れるように、事務所スタッフやクリエイター陣といった“売り手”が心血を注いだ成果の割合が大きいように思えます。もちろん事務所にとってはハロプロは飯の種ですから、いつだって「仕事」として力は尽されているのでしょう。だけど今回ばっかりはその「仕事」の範疇を超えた奮起があったように思えてならないのです。


思うに、今回スタッフを奮い立たせた動機の一つにはつんく♂氏の病状があったのではないでしょうか。つんく♂氏が今の体調でこれまでのような曲作りができるようになるのにはまだ時間がかかる。でも彼は困難を乗り越えてその方法論をきっと確立させる。スタッフはそう信じて、その間にハロプロを潰してはならないと、今こそこれまで受けた恩を返す時なんだと、そう奮起したのではないかと私には思えるのです。


道重さゆみの卒業、Berryz工房の活動停止、つんく♂氏の病気、どれか一つをとってもクリティカルな死活問題です。特につんく♂の病気はハロプロ史上最大の危機とも言える案件でしょう。ですが一方でその3つが重なったからこそ、この未曾有の危機を躍進の翼に変える事ができる可能性が出て来たような気もするのです。

「神様は乗り越えられない試練は与えない」
かつてなっちが言った言葉です。


綺麗事かもしれませんが、今のハロプロを見ていると自然と信じられます。そればかりか、この危機を乗り越えた時、これまで以上に大きくなった新しいハロプロの姿を見せてくれるんじゃないか… そんな期待すら抱かせてくれるのです。