えだは

モー神通信のTKです。ほんばんは。

『SMILE FANTASY』

『ステーシーズ』や『LILIUM』を手掛けた末満健一氏がスマイレージをフィーチャーして作り上げた演劇『SMILE FANTASY』見て来ました。


以下:ネタバレあり


ハロプロの舞台には「ハロメンはこんなにできる子なんですよ!」と外の人に見て欲しくなるものと、ファンだけで楽しむべきものと大きく2種があります。『LILIUM』などは前者の代表とも言うべき作品だったので今回もそうかと思いきや、『SMILE FANTASY』はバリバリの後者であったと思います。と言うのも、題材がド真ん中に「スマイレージというグループとその楽曲」という、ニッチ過ぎるものでしたから。(同じくグループを題材とした劇では『LOVEセンチュリー』が思い出されますが、あれにはまだ「取り壊される遊園地」という物語の縦軸がありましたからね。今回はそれすらありませんから) でも外の人にも届く普遍性を捨てた分、スマイレージのファンにはピンポイントで楽しめる内容だったと思います。


スマイレージのメンバーが集まってパジャマパーティー! 妄想コイバナしちゃうぞ! …と、まぁ内容は言ってしまえばこれだけなんですが、その要所要所でうまくスマイレージの楽曲が使われているというか、曲に入るために劇パートがあると言っても過言ではないくらい。、MV冒頭のドラマパートをアルバム単位で魅せられているような、ミュージカルともまた違うジャンルだと感じました。歌唱パートは振り付けや歌割りがこの劇オリジナルのものになっているものも多かったですね。


歌詞だと聴き流してしまっていた内容が劇という形で表現するとこんなに乙女心をくすぐるものだったのかと再発見させられました。しかし末満さんはなんでこの舞台を作ろうと思ったんだろうなぁ。こう、つんく♂の乙女心と末満さんの乙女心に響き合うものがあったんだろうか。両方おっさんだけど…。


さて


直前に末満さんにも知らされず発表されたスマイレージ3期加入と改名が劇に与えた影響ですが……やはりこれは現実とどれほどリンクしてるかは問題ではなく、内容的に武道館を成功させたという幸福感の中で見てこそのものだと私は感じました。幸せの先に切なさを観るべきもので、はなっからグループ改変の感傷と共に見たのでは主従が逆転してしまいます。


そういう意味では本当に、せっかくスマイレージの魅力について理解し、そしておそらくは彼女達を好きになってくれて起用してくださった末満氏には、本当に申し訳なく・・・。


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