えだは

モー神通信のTKです。ほんばんは。

「負け組からの再起の物語」とコンサートの兼ね合い

その由来としてはかつてエッグとしてハロプロに所属していたけどそこから解雇されたメンバーで、一度はアイドル失格の烙印を押されたけど、そこから這い上がって来て、ついにハロプロの聖地中野サンプラザに帰還を果たしたという物語が背景としてあります。コンサートにあたってはそういった彼女たちが背負っている物語をわかりやすくまとめたグループのプロモーションムービー的なものが用意されており、オープニングとしてそれをモニターで流していました。また終盤のメンバーのMCでもこういった苦節の物語に触れていました。これには賛否もあるだろうし、実際にメリットもデメリットもあったかと思います。


というのもアプガは曲が良くてそういった背景なしでも楽しめるんですよね。ですから曲とかパフォーマンスの戦闘力を最大限に発揮させたいなら、VTRや長いMCはなしで、曲に雪崩れ込んだ方が勢いはついたと思うんです。物語なしでも直観的に楽しめるだけの力をせっかくステージが持っているのにもったいないなと。私があまり好きでない言葉で表現するなら、「わざわざハイコンテクスト化しちゃってる」という感じ。


でも一方で、こうした背景を「わかる人はわかってる」事にしないでちゃんとコンサートの内容の中にパッケージして提供するというのは親切なことだとも思うわけです。実際そのあたりの物語を共有してないと、最後のMCでどうしてメンバーが涙ぐんでいるのかわからなくて置いてけぼりになる危険はありましたから。ま、今回は「聖地中野への帰還」というこれまでの物語の結実の場だったので、多少のペースダウンを甘受しても、物語をキチンと見せることのメリットは大きかったかと思います。


おそらく今回の「中野への帰還」でこうした物語には一区切りがつき、今後はそこからの飛躍を見せていくことでしょう。なので今回はその区切りをつけるためにも、「最終回」として物語をちゃんと取り上げることが必要だったのかなと。



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