えだは

モー神通信のTKです。ほんばんは。

宮本佳林

ハロプロ研修生で幼い頃から研鑽を積み、コピンクというキャラクターも経験した宮本佳林さん。研修生ヲタからの評判としてアイドル性ナンバー1の評価を聞く一方でなかなかデビューの機会には恵まれていなかったそうですが、ついに昨年Juice=Juiceとして正式デビューを果たしました。


佳林ちゃんのアイドルとしてあまりに完璧な所作を「サイボーグ」という言葉で評価する切り口があります。ポジティブな意味で使われているのでしょうけど、どうも私はこれに違和感を感じて乗り切れずにいました。いや、私も最初は「サイボーグ」という評判を実物を見るよりも先に聞いていたので、「コピンクをやってる」と聞いた時には「サイボーグというくらいだから嗣永プロ的にカンペキにキャラクターを演じ切っているんだろうな」ぐらいにしかと考えてなかったんですよ。でもそのコピンク卒業イベントを動画で見て、「あ、違うんだ」ってわかったんですよね。なんだか「サイボーグ」って言葉でネタにしちゃうと、クレバー/器用にこなしてるようなニュアンスを感じちゃうじゃないですか。でもそのイベント動画の彼女は「器用なキャラクターアクト」などではなく、幼いなりの本気の思い入れで、感極まって泣き腫らていたんです。しかもその所作には、コピンクとその歌との出会いを自分に与えてくれた周囲の大人と、それを応援してくれたファンへの感謝が溢れているように見えました。


そして昨日のひなフェスです。彼女は歌やダンスはもちろん、表情まで完璧でした。確かにその精度の高さを以って「サイボーグ」と評するのもわかります。ただ、彼女の表情は技術によって作り込まれたものではなく、「器用」とは対極の、「愚直」と言えるぐらい真摯に歌世界に向かい合った結果であるように見えました。

明るい曲では心底楽しそうに。
情熱的な曲では誰よりも熱い視線と指先で。

「顔の作り込み」という技術的な段階の話ではなく、「歌世界に入って心の内側から発信する」という根本的な心のありようの段階だと思えたんですね。そしてそれはアイドルとして、歌手としての生き様の話でもあります。彼女は歌手として生きる道をとうの昔に選んでステージに立っている。彼女から感じる凛とした真心には、「サイボーグ」という語感は合わない気がしています。


いや、本当はサイボーグやロボットに真心があってもいいんだけどね。ボルフォッグ大好きだし



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