えだは

モー神通信のTKです。ほんばんは。

浅田真央@ソチ五輪

前日のショートプログラムではまさかのミスを連発し、メダルの射程圏からは外れたと言われた浅田真央選手。しかしその次の日に行われたフリーではトリプルアクセルを含む8種類の3回転を盛り込んだ素晴らしい演技を披露し、自己最高得点を獲得。その演技を見て感動のあまり泣いてしまいました。普段、スポーツを見て感動することなんてほとんどないんですが、そんな私の心にも刺さる素晴らしい演技でした。


正直、競技としてのフィギュアスケートはあんまり好きじゃないんです。いや、演技自体を見るのは好きなんですけど、それをあまりに不完全な判定基準で採点してるように見えて。判定基準が完全なものなら、あんな風に度々修正されたりしないでしょう。特に今の採点方法ではリスクを冒して難易度の高い技に挑戦する意義が相対的に低く、トリプルアクセルにこだわり続けた浅田選手には不利なものです。アスリートとして高みに挑戦しても、GOEという審判の主観でどうとでも言える(ように見える)要素で挽回されてしまう。そんな状況で「メダルを獲れ」=「メダルが狙える構成にしろ」と言うことは彼女に自分のスタイルを捨てろと言うのに等しく、そんな中で浅田選手が自分がやりたいことにこだわり、モチベーションを保つのがいかに難しいことだったか。


またルールによる有利不利がある以上、選手への援護射撃として政治力のバックアップは不可欠ですが、日本のスケート連盟はあまりに無策でした。それどころか個人競技前に「団体」というわけのわからない競技に彼女を引っ張り出して疲弊させる始末。



そういった理不尽な状況の中で、ショートプログラムの失敗は起きました。ただ、この失敗でメダルの射程圏から外れたことで逆に余計なプレッシャーから解放された面もあったのかもしれません。フリーは彼女が目指し続けたものを完璧に体現してみせた演技で、それは彼女がこうであって欲しいと願った世界を私達に見せてくれたように思います。


トリプルアクセルを含む8種類の3回転を盛り込んだ演技…それは参加選手の中でもダントツの高い基礎点を誇るプログラムでした。誰にも文句を言わせない部分で、彼女のスケート人生の集大成を見せてくれたと思っています。


感動をありがとう。お疲れ様でした。




「アサダはサムライ」ロシア地元紙も感銘



正直、演技から受ける感動と実際の点数の間にここまで乖離があるというのは、やはりその採点方法に問題があると思わざるを得ません。電脳丸さんが例えに出されていましたが、あたかもそれは政治力で受賞者が事前に決定しているレコード大賞のようなもの。エンターテインメントの世界ならともなく、そんなものが罷り通るのであれば「スポーツ」と規定するのは無理があるような気がします。私自身は普段は録画で採点部分は飛ばして見てるからいいんですが、あれで勝敗を決められてしまうのは選手としては…。