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「ああ。確かに俺は、今まで、あの、俺の娘が、≪敵≫にやられて地に伏しているシーンなど、何度でも、嫌ってほどに見てきた−−俺の前では、勝ちよりも負けの方が多いくらいだ。そういったのは嘘じゃねぇ。けどな、俺の敵。忘れちゃいけねぇ。俺やお前と違って、あいつは根っからの主人公体質なんだぜ」

狐面の男は言った。

「あいつは昔っから−− 一度負けた相手に、二度と負けたことはねぇんだよ」

（西尾維新『青色サヴァンと戯言遣い　ネコソギラジカル』）