えだは

モー神通信のTKです。ほんばんは。

『私のでっかい花』


『Help Me!!』初回限定版Eに収録されているカップリング『私のでっかい花』をよく聴いています。メインボーカルを田中さんが担当しているこの曲ですが、石田さんが初のラップに挑戦しています。モーニング娘。には『DHOM』とか『Do it Now!』みたいにラップが入っている曲は昔からありますが、間奏部分じゃなくて主パートにがっつりラップが組み込まれている曲と言えば『独占欲』とか『シルバーの腕時計』なんかが思い出されますね。低音で武骨な早口ラップ部はメインボーカルの女性らしい優美さや伸びやかさを際立たせてくれます。


ただこの『私のでっかい花』の場合、さらにもう一つの彩りとして飯窪さんによるラップだか歌なんだかよくわからないハイトーンパートが挿入されているのが特徴。前回のカップリング曲『LOVEイノベーション』における飯窪さんのソロパート「もう、見―にー行―くしかっ♪」にも顕著だったのですが、飯窪さんの歌はハイトーンで上ずっていて抑揚にも欠けるんだけど、それが曲世界にハマった時には他の誰にも表現し得ない魅力を発揮していると思います。ちょうどかつての石川さんのヘタウマ歌唱みたいに。『LOVEイノベーション』の時は偶発的なテイクだった気もしますが、今回はそれを踏まえて積極的に曲の彩りとして飯窪ボーカルを取り入れた1曲なのでしょう。「マフラーだっておっそろいで♪」の部分は最高の萌えパートだと思っています。


さて、この3人の歌唱を聴いてて思ったのは、これは現在のモーニング娘。楽曲のボーカル要素をすごく単純化した基本単位という見方もできそうだなってこと。


A:田中・メインボーカル(鞘師、なっち、高橋)
B:石田・低音・迫力・ラップ(新垣、ミキティ
C:飯窪・高音・アクセント・萌え・ネタギミック(石川、道重)


実際は高橋さんはA・B兼任って感じですね。鞘師さんもA・B兼任だけど、低音を出す時にかなり喉に負担をかけているようなんで、できればA専任になって欲しいな。センターとなるのがAとしてB・Cは彩り候補ですね。声質的にBで活躍できそうなのが香音ちゃん。工藤は地声は低いけど、歌い声はまだ迫力不足なので今後次第かな。道重さんのCは職人芸の域。Cの人はCだけになりがちなんですけど、唯一佐藤のまーちゃんだけはA・C兼任ができそうな気がしています。


フクちゃんは基本Aだけど、やや地声が低いから、まだ上手くハマる使い所が開発されていない印象。柔らかくて素敵な声だけど、意外と大人数の中ではやや埋もれ気味になってしまいそうな気も。生田さんはぶっきらぼうにも聴こえるあの抑揚のなさがCとしてうまく機能すれば面白そうです。本人はAをやりたいのでしょうが、それは今後の精進次第ってことで。



※)昔だとこれに上ハモ(矢口、中澤)、下ハモ(石黒)なんかのハモりの要素も構成単位に入ってたんでしょうけど、最近はあまり見ないですね。