えだは

モー神通信のTKです。ほんばんは。

『こんな私でよかったら』

吉川友のシングル『こんな私でよかったら』がかなりお気に入りの昨今です。っていうかすごい好き。多分、よほどの曲が出て来ないと今年の楽曲大賞はこれを1位に入れると思います。



最初は「カッカッカッカッ…」というカウントと断続的なピアノの音だけで始まって(歌詞に出て来るピアノとリンクしてるのね)、そうやって音数が少ないからこそ「A、A、AH〜」という合いの手のコーラスがやけに耳につきます。ここでコーラスを印聴き手に印象付けさせ、意識的に聞く態勢を取らせてるのは全体に対して実に効果的(だから映像でもコーラス部分を意識させるように印象的に扱っているんだろうし)。Bメロに進んでからは徐々に音数が増えてって、背景のビートが加速しながら前に出て来て、内圧が極限まで高まった後に一瞬のブレイクを挟んでサビで一気に解放! 音数も増えて盛り上がります。


音が増えたまま2番に続き間奏へ。「Let's Dance  I Wonder〜」のフレーズの後、リズムが加速したかと思ったらまたAメロが始まって「ん? 3番があるの?」って思ったら徐々に規定のAメロ逸れて行って、それがAメロに擬態した巧妙なブリッジだと気付く。ここが実に絶妙! やっぱりブリッジがあるとお得感があっていいつんく♂楽曲はメロディの出し惜しみしてるのか、ほとんどブリッジないでしょう。ハロプロ曲はそこが不満)。 そんで大トリのサビから再び「Let's Dance  I Wonder〜」のフレーズで締め。


ある意味、たわいのない曲なんですよ? だけどちゃんと趣向が凝らされていて、それらの技巧がサビで盛り上がる一つの流れに沿ってうまく組み立てられている。あんまり上手く埋め込まれてるもんだから、技巧を技巧と意識することもなく、フツーに聴けてしまう。「普通のアイドルソング」に聴けてしまう。それこそが凄いなと。


.