えだは

モー神通信のTKです。ほんばんは。

読了

『欲望』 小池真理子:新潮社文庫)
司書の青田類子は妻子ある男と肉体だけの関係を持ちながら、一方でかつての同級生である正巳に惹かれる。しかし正巳はある事故が元で性的には不能であった。そして二人の友人である阿佐緒は性的な魅力に溢れる体躯を持ちながらも、夫との営みは途絶えていた…。


性とそれにまつわる欲望、その捻じれた姿の中でおのおのの人生を深めていく三者の姿。


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切れ長の青みがかった目は、それと気づかれない程度の斜視だったせいで、時々どこを見ているのかわからなくなる時があった。やや厚めの肉感的な唇は、笑うと少しめくり上がり、白い小さな、獰猛な感じのする、白い前歯が覗いて見えた。
 太っていたわけではない。むしろ、贅肉を気にし始める少女にしては、痩せ過ぎているとも言えた。なのに阿佐緒には、柔らかさと豊満さだけがあった。身体の線に直線を思わせる部分は一つもなかった。折り重なるなだらかな曲線だけが、彼女の輪郭をなぞっていた。<<<

という阿佐緒の描写がどうしても@YOUを連想させる。