濃厚な時間の積み重ねが結実した一瞬なのだろうと想像させる『MJ』でのももいろクローバー。そのパフォーマンスの魅力は普遍的なものだと感じました。だけど、誰もそんな奇蹟の一瞬を永遠に続けられるわけじゃない。グループの状況、メンバーのテンションや一体感、事務所のバックアップ、楽曲、将来への希望、鮮度…いくつもある条件の一つでも欠ければそれは力を失うのかもしれない。
受け取る側はそういう一瞬だけを消費して、他に乗り換えてもいいんだけど、発信する側は違う。だから奇蹟ではなく、パフォーマンスでもなく、タレント自身を愛してもらう必要がある。そのために、生の感情や人生そのものすら切り売りしたとしても。
2つの極点、『MJ』のももクロとAKBの総選挙。
そこにはある意味アイドル文化の核心が凝縮されているように感じます。