えだは

モー神通信のTKです。ほんばんは。

AKB48『桜の栞』

私は購入していませんが、さまざまな店舗特典の効能もあり30万超えでオリコン週間1位が確定とのこと。本来ならばヒットチャートとおよそ縁のない合唱曲というジャンルで1位になれたわけですから、これで「今ならどんな曲調でも1位が獲れる」ということを証明してみせたと言っていいでしょう。中立独立路線で固有領土を維持できればいいPerfumeと違って、アイドルシーンのメインステージでハロプロと覇を競う立場にあるAKB48にとっては「曲調を自由に選択できる」というのは大きなアドバンテージです。音楽的に常に新しい試みにチャレンジでき、シングルごとに「今回はこう来たか!」というサプライズを設けられる上に、先にそのジャンルで1位を獲ってしまえば領地として占有できるからです(例えば今このタイミングでハロプロが合唱曲をリリースすることはイメージ戦略上許されないでしょう)Perfumeテクノポップを、そしてAKBによって青春学園モノ、アジテーションソング、合唱曲を… そんな風に各ジャンルを押さえられ選択肢を制限されていくと、ハロプロはかなり厳しい戦いを強いられることになりそうです。



同様に現在AKBが開催中の新メンバーオーディションもモーニング娘。への牽制としてかなり有効なことでしょう。新メンバーの加入が久しくなく、さらに久住小春が抜けた後だと言うのに、今の時点で娘オーディションを開催して「AKBオーディションより応募者数が少ない」という面子が潰れる状況を生み出すわけにはにいかないハズ。数に差があれば、当然質の面でも差がつく可能性も高いわけですし。「既存の研修生もダブついているのにまたオーディションなんて」という意見もAKBファンの中にはあるかと思いますが、(そこまで考えてはいなかったでしょうが)結果的には対外的な押さえ込み戦略としてはなかなかに厭らしいタイミングだったと言えるかもしれません。


ハロプロにとっては、補給線を断たれ、行動範囲を制限された不利な状況ではあります。アニメ・声優畑での実績や、OGや道重さんが切り拓いたバラエティ枠といった相手に勝るフィールドでの既存戦力を有効活用しつつ、blogやネットといった新しい領域にも今まで以上に積極的に取り組むことが求められるのでしょう。