えだは

モー神通信のTKです。ほんばんは。


有川浩が女性だと知って、改めて『海の底』と『空の中』を読み返し、さらに新刊の『シアター!』も購入して読んでみました。ちなみにこの『シアター!』は新たに創刊された「メディアワークス文庫」というレーベルからの刊行となっています。


この有川浩もそうだけど、今や大規模人材発掘場となった電撃大賞では、オタク向けの「ライトノベル」という枠では収まりきらない作家が見出されることがあるようです。ファミ通文庫でデビューし直木賞作家にまでなった桜庭一樹の例もあります。人材を発掘したはいいけれど、出版社にラノベレーベルしかないと、その作家が文芸方面に成長した時に発表の場を他社に譲らざるを得なくなってしまう。『海の底』と『空の中』もそういった理由でハードカバーメディアワークスからの刊行だったけど、文庫本は角川文庫からの刊行となっています。おそらくはそうしたチャンスロスをなくすための新レーベルなのでしょう。そうした背景からはそのリリース第一弾として、上記の事情を持つ有川浩が選ばれたのは必然でしょう。ラインナップを見たら予想通り『ミミズクと夜の王』の人も入ってた。


公式サイトで見られる微妙にオタクよりな表紙群を見る限りでは、ラノベと一般ノベルのニッチを狙っているのかもしれません。