水樹奈々 LIVE FEVER 2009

日本武道館で声優であり歌手でもある水樹奈々のコンサートを見てきたよ。この人って23歳ぐらいかと思ったらもう29歳なんですね。29歳でこれと思ったら俄然萌えますよね。客層はハロプロよりも一回り若い感じで、女性客も若干多め。やっぱ客が演者より若いってのは健全で良いよね（彼女より年上の私が言うのはなんですが！）。変わった恰好をしている人もほとんど見かけませんでした。

私の場合、今までで一番数多く見たコンサートがハロプロ関係なわけで、どうしても比較対象がハロプロになってしまうわけですが、会場に着いた瞬間「あ、ヤバイな」って思いましたね。来週末には自分にとってのハロプロの締めくくりといっていいエルダー最終公演に行くわけですけども、多分、今日見るコンサートの方が良いものだろうと予感してしまったから。なんて言うのか、良いコンサートの時だけに感じる会場の雰囲気があるんですよ。まったくダレてない、来ている人間の期待値の高さとか晴れがましい新鮮な気持ちが伝わるような空気。もうね、武道館から気炎が立ち登ってるのが見えましたから。まぁさすがにハロコンの方が多重的な要素で感動はするんでしょうけど、旬の力を持っているのはこっちなんだろうなと。そもそも「音楽コンサート」としての作り込みはダンチなんで比較するのも失礼な話だったんですけど。

席着いたら隣の席の女の子は何度も水樹コンに来た猛者らしく、いろいろ話をしているうちに「良かったらどうぞ」と水樹のパーソナルカラーである水色のサイリウムをわけてくれました。そういや『MUSIC JAPAN』の観覧に行った時も韓流オバちゃんから青いサイリウム分けてもらったし、ストリップ劇場でも常連兄ちゃんにいろいろ教えてもらったなぁ。なんとなくそういうキャラクターなのかしらね（^^;）。ちなみにその子も元ハロヲタだったそうです。

全体的に曲の質は高く、何より各曲のセットリスト内での機能も明確。初めてでも「あぁ、これはキラーチューンで盛り上がりどころなんだな」という風に流れをつかみやすかったです。なんか曲によって会場が青くなったり、オレンジになったりといった統制が自然とできてたのがキレイで、上から見ると壮観でした。

構成はギター×２、ドラム×２、ベース、キーボードという生バンドに、曲によってはブラス隊６〜８人、ストリングス隊５〜６人が参加するという実に豪華な体制。加えてバックダンサーが６人。３デイズとは言え１日１公演……。長らくハロプロファンをしていて、「どうせカラオケコンでしょ」という言葉だけで切り捨てる人には決して味わえない、アイドルコンサートとしてのさまざまな魅力を体感し、時には感動し、そこにおいては音楽的な環境条件が必ずしも決定的な要素ではないとも学んできました。だけど別に「音楽コンサート」としてのパッケージの質を上げるに超したことはないわけで、同じアップフロント系の仕切りなのになぜ……と切なくなったりしてました。

先週出した新曲が発売日デイリー１位を獲ってウィークリーでも自己最高位は確実という「天の時」、良曲ぞろいで各曲のセットリスト中での機能も明確という「地の利」、本人のモチベーションも歌唱力も問題なく、さらに客は新規の流入が多くてまだ悪い濁り方をしていないという「人の和」、そのすべてがそろっているわけですから、そりゃあ悪いわけはありません。私は声優系には疎くてそれまで全く存じ上げなかったけど、声優シンガーというくくりだけでなく、日本のガールズポップと視野を広げても、一番の旬がそこにはあったと思えます。

ファンの方は皆さん満足して帰られたことでしょう。私に関しては、さすがに席がステージのほぼ真横で２階席上方というロケーションで、ビジュアル面での演出効果はほとんど得られなかったのと、またほとんどの曲が初聴という条件でしたので、感動と呼ぶには至りませんでしたが、それでも十分に楽しいコンサートでした。これなら平地になら３万ぐらいは出しても惜しくないし、７月にやるという西武ドームでのコンサートにも行くかも。

私が特に好きだったのはこの辺
『DISCOTHEQUE 』、『ETERNAL BLAZE』、『Trinity Cross 』、『Astrogation 』、『MASSIVE WONDERS』
積極的にオススメはしないけど、気になった方はYouTubeなどで一度試聴してみては。

まとめて入ってるアルバムがあれば買いたいんだけど、見事に収録アルバムがバラバラなんだよな。iTunes Storeでも売ってないし。こういう入口の狭さは新規客にはツライところ。Perfumeの場合はとりあえずベスト盤と『GAME』買えば一通りカバーできるんで入って行きやすかったんだけど。

あと全然関係ないけど『ディケイド』のヒロインの子がちょっと水樹奈々に似てますね。