えだは

モー神通信のTKです。ほんばんは。

アニメ作画

テレビのへたれ作画を高解像度化する例としては、ロボットアニメに関して言えばある時期までは確実に劇場版の『マクロス 愛・おぼえていますか』が代表例であり、到達点だったように思うんです。劇場版『ガンダム』も素晴らしいんだけど、どっちかと言えば安彦良和による「演技」を含めたキャラクター画の方に焦点が当たりがちなので、メカ作画と言えば『マクロス』の印象が強いんですね。


その代表の座がいつの間に更新されたのかはちょっと私の中でも定かではない。あるいは「高解像度化」というベクトルでは今でも『マクロス』が頂点なのかもしれない。むしろ今は、より「立体的な映像」あるいは「立体空間を感じさせる映像」という方向に進化をしてるように思うのです。それはディテールの緻密さではなく、レイアウトセンスの問題でしょう。劇場版『Zガンダム』の新作画パートのレイアウトなどはその代表で、あれだって、マーキングとかパネルラインとか多段シャドウといったディテール量・情報量で言えば『マクロス』の方が上なわけですが、立体構造が把握できて、それが立体空間内での動きのダイナミズムに昇華される『Z』の方が現代的でハイセンス作画だと感じるわけですよ。今のところその『Z』か『攻殻機動隊』あたりが、最新の作画到達点の代表例だと思います。少なくとも私の見た範囲では。


そういう意味では、新劇場版の『エヴァ』はほとんどのシーンでレイアウト自体は10年前のものを流用してるだけあって、抜群に緻密でアクションにもキレはあるんだけど、立体空間を感じさせるという点ではこの2作の映像には達せず、やや平坦な印象は受けました。そういう点ではやっぱ10年前の作品だな、と。


ただそれもおそらくは、ストーリーが大きく変わり出すであろう第二部『破』からは完全新作画パートが増えて、「10年前に脳内で変換されていた理想の作画」に近いものから、それを超えた10年後ならではの作画に変わってゆくんじゃなかろうか---というわけで楽しみにしてます。


ちなみに美少女萌えアニメの作画の変遷は全然わかりませんw