えだは

モー神通信のTKです。ほんばんは。


某所で一昨日のコメントの
>リベラル=死刑反対というくくりはどうかなーとは思う
について聞かれたんだけど、これは要するに、リベラルなのかどうかどころか、それが思想なのか、宗教なのか、何を求めているのか、それすら私にはよくわからないということです。



例えば憲法改正に反対する護憲派の人の中には、日本は武力を(防衛力まで含めて)完全に放棄すべきだと考えている人がいます。私はその部分は考えを同じくはしませんが、ある程度はその人たちが望む世界のありようが推察することができます。要するに、「世界中の国が武力を放棄し、他国を侵略したりしない平和な世界」を求めているのでしょう。現時点での実現の可能性はともかく、そういう世界を求める志向は理解できますし、それ自体は正しいとも思えます。


ところが死刑問題の場合、死刑が廃止されて、例えば罪もない人を10人殺した殺人犯でも、100人殺した殺人犯でも死刑にならないとして、それによってどのような社会が実現されるのかというビジョンが死刑反対派の方々の意見からは見えてこないのです。何かしら、彼らにとって正しい社会のありようを求めての意見だとは思うのですが、それが一体何なのか・・・?


(死刑囚の)人権が尊重されるというのはわかります。だけど、その結果社会や倫理観や安全性がどうなるのかは見えてきません。私は人権というのは社会が機能するために設けられた一種のルールだと認識しているんですけど、そのルールによって何を実現するかよりも、ルールをご神体のように祀ることが至上の価値に置き換わっているような印象を受けるのです。