『ミミズクと夜の王』 (著:紅玉いづき)
キレイゴトだけでできた童話。だけどキレイゴトで物語を成立させるためにちゃんと手を尽くしている。
『仮面ライダークウガ』で五代君が他人の暴力を諌めた時に「五代さんの言ってることはキレイゴトじゃないですか!」と反論され、「そうだよ。でもほんとはキレイゴトがいいんだもん」と返していたのを思い出した。斜に構えて大人を気取るよりも、キレイゴトでいられるように努力することも大切。
電撃大賞受賞作でデビュー作だそうですが、確かにこういう言いたいことだけを結晶化させたような作品はデビュー作でないと書けないと思う。