えだは

モー神通信のTKです。ほんばんは。

仮面ライダー電王

今日の放送分でフォーマットが固まった感じですかね。


<ストーリー>
「イマジン」と呼ばれる怪人は未来から現れて人間に憑依する存在。主人公の良太郎はこのイマジン「モモタロス」に憑依はされるんだけど、取り込まれはしない「特異点」と呼ばれる存在で、本来は敵であるはずのモモタロスと同じ体を共有する不思議な共生関係となる。デンライナーという時空列車に乗って未来からやって来た女性・ハナはそんな良太郎に変身パスを与え、共にイマジンと戦って欲しいと願う。こうして良太郎は仮面ライダーに変身して、モモタロスと共に人間に害を為す他のイマジンたちと戦うこととなるのだった。


大筋でいうとこういう感じでしょうか。これまでは気弱ですぐに気絶してモモタロスに体を預けてしまう良太郎でしたが、今回はそんな良太郎が怪人に襲われながらも、「人からものを盗むのは悪いこと、謝りなさい」とモモタロスに対して意地を通して体を明け渡すことを拒絶し、オレ様キャラのモモタロスが最終的に折れるあたりが見所でした。そうして「ようやくオレ、参上!」と満を持して変身し、イマジンを撃破するという爽快な結末。「気弱」「不運」だけではない、これまで見えづらかった良太郎の主人公としての資質が描かれ、確立された話だったと思います。


で、見てて思ったんですけど、要するにこれは『うしおととら』的なバディものの構図なんですね。本来は怪人(妖怪)であるハズのモモタロス(とら)が良太郎(潮)との交流から人間らしい心を学んでゆくという。「モモタロス」と良太郎から名づけられてまんざらでもない様子なども、とらとかぶります。良太郎を庇い、モモタロスをガミガミと叱り付けるハナの存在もいいアクセントとなって、これで基本的な人間関係は出来上がった感じですな。ちなみに一つの体に2つの意識を共有するという点では『鉄腕バーディ』などにも近いか。


ドラマの軸となるのは登場人物の関係構図ですが、この『電王』は王道にも通じる良い構成なんじゃないでしょうか。とりあえずここがシッカリしていれば安心して楽しめます。問題があるとしたら設定というかストーリーの手順がちょっと複雑すぎることかな。


①イマジンが未来から現れ人間Aと契約し憑依する
  ↓
②契約内容を果たすとイマジンはその人間Aの印象深い記憶を辿り、さらに過去へと跳躍。悪さをする。
  ↓
③良太郎たちは過去へ飛んだイマジンをデンライナーで追跡・撃破
  ↓
④過去の出来事が変わったせいで人間Aの現在の状況が変化


ストーリーはこういう手順になるんだけど、この時間を行き来するシークエンスは児童向け番組ではちょっと難しいなと。同じ体で意識が入れ替わるという要素が既に十分トリッキーだし、見所にもなっているので、ここまで複雑な設定は蛇足という気もしないではないです。まぁ、子供はわからないなりにアクションとかを無条件に楽しむもんだから案外問題ないのかな。


ちなみに主題歌はAAA(トリプルエー)だ。