思えば、非実在青年がどうのという都の条例も、一部のファシストを除けば、大多数の人にとっては理不尽に対抗しようとしたものだったのだろう。愛する幼子が変態の毒牙にかかり一生消えない傷を負う。そんな理不尽の存在を認めては誰も安心して生きてはいけ…
『名もなき毒』 (宮部みゆき:幻冬舎) 『誰か』と同じシリーズ。 『楽園』もそうだったけど、最近の宮部みゆきのテーマは「理不尽への対処」なのかな、と思う。まっとうに暮らす大多数の人々にとって、復讐や怨恨といった因果関係の明確な悪意は実は縁遠い…
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